前駆陣痛とは何?本陣痛との違いを詳しく解説
出産が近くなると、もうすぐ赤ちゃんに会えるワクワクが大きくなる反面、陣痛はいつくるのか、痛みはどれくらいなのかなど、陣痛に関して疑問や心配なことも増えてくるものです。そんな陣痛に関しての疑問のうち、「前駆陣痛」について気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、前駆陣痛がどのような陣痛なのか、また、本陣痛とどういった違いがあるのかを紹介します。出産前に陣痛の疑問や不安を解消し、安心して出産に臨みましょう。
前駆陣痛とはどのようなもの?
まずは前駆陣痛について説明します。前駆陣痛は、出産に向けた体の変化によって起こるもので、本陣痛の前段階の状態です。痛みの間隔や持続時間は不規則です。
前駆陣痛が起こる理由は、子宮頸道などを柔らかくするためです。妊娠中は、赤ちゃんが子宮の外へ出ないように、子宮の出口が硬く保たれています。出産が近づくと、赤ちゃんの通り道を作るために、固く保たれていた子宮の出口が開いたり、産道が少しずつ柔らかくなったりします。その準備として、前駆陣痛が起こるのです。
前駆陣痛から本陣痛が起こるまでの期間は、個人差があり、前駆陣痛が始まって数日~2週間でくる場合もあれば、数時間でくる場合、1ヶ月でくる場合と様々です。
前駆陣痛の痛みは、「生理痛のような痛み」や「おなかが張るような感覚」と表現する人もいますが、一方で今まで感じていたおなかの張りと異なる感覚を持つ人も多いです。具体的には、おなかが硬くなったり、少しの痛みを感じたりします。とはいえ、中には痛みを感じずに前駆陣痛がわからなかったという人もいるようです。また、前駆陣痛の痛みには個人差があるものの、本陣痛よりは強くないことが多いです。
本陣痛とは何が違う?
ここからは本陣痛との違いを紹介します。
まず、本陣痛とは、10分以内の強い子宮の収縮が出産まで続く状態のことを指します。一般的に言われる「陣痛」はこの「本陣痛」を指すことがほとんどです。本陣痛は出産に向け、子宮の収縮の間隔がだんだん短く、強くなっていきます。一定の間隔で痛みが起こるため、痛みがくるタイミングを予測できます。
一方で、前駆陣痛は不規則な痛みで、持続時間や痛みの間隔を予測できません。安静にしていると痛みが弱まることがありますが、しばらくすると痛みが起こる場合もあります。
また、陣痛だと破水やおしるしがありますが、前駆陣痛はこのようなサインはありません。
前駆陣痛やおしるしなどの兆候がみられたら、痛みの間隔を計測しておくと良いでしょう。痛みの間隔(前の痛みが始まってから次の痛みが始まるまでの間隔)を計ることで前駆陣痛か本陣痛かを判断できます。
10分間隔で規則的な痛みを感じたら、本格的な本陣痛が始まるサインととらえましょう。陣痛の間隔を計測する無料のアプリもあるので、上手に活用してみると良いでしょう。
前駆陣痛と本陣痛の判断がつかない場合も
子宮の収縮が始まり、強い痛みを感じるようになった段階では、前駆陣痛と本陣痛の判断はつきにくいものです。
前駆陣痛から本陣痛が始まる人もいますが、前駆陣痛のまま痛みが治まる人もいます。痛みの間隔や痛みの度合いなどから、前駆陣痛と本陣痛の違いを判断しましょう。
激しい痛みや大量の出血がある場合は、ただちに病院への受診をおすすめします。このような危険なサインがないときは、落ち着いて子宮の収縮の周期や痛みが強まってないか経過を観察しておきましょう。
痛みが強くならないようであれば、前駆陣痛の可能性があります。前駆陣痛か本陣痛かを自分で判断できないときは、かかりつけの産院へ連絡を入れておくと安心です。
産院へは10分間隔の規則的な痛みが起きてから連絡するのが一般的ですが、産院までの距離が遠い場合や経産婦の場合は早めに連絡しておくとよいでしょう。
まとめ
前駆陣痛は出産に向けた体の変化のサインで、本陣痛の前段階の状態を示します。前駆陣痛の症状が現れたら赤ちゃんに会えるまであとわずかなので、不安に負けず乗り越えましょう。