生卵は何歳から?あげるときの注意点と安全な食べ方
たんぱく質やビタミン、カルシウムなどの栄養素が豊富で「完全栄養食」とも呼ばれる卵。調理も簡単で、離乳食にも活躍します。しかし、生卵には菌が繁殖しているおそれがあるため、与える年齢には注意が必要です。
今回は、何歳から子どもに生卵を与えて良いのか、また生卵を与えるときの注意点について解説します。
目次
生卵は3歳未満NG!その理由は?
子どもに生卵を与えるのは、3歳以降が望ましいです。
卵は栄養価の高い食材ですが、サルモネラ菌に汚染されている可能性があります。サルモネラ菌は75℃のお湯で1分以上加熱することで死滅するといわれています。加熱していない状態の生卵は、特にサルモネラ菌による食中毒の危険性が高いのです。
また、3歳以下の子どもは免疫機能や消化機能が未発達のため、食中毒だけでなくアレルギーを引き起こすリスクもあります。3歳以上でも、生卵を摂取したことで体調が悪くなったりお腹を下したりする場合は、卵アレルギーが疑われます。
3歳以降で生卵を食べさせるときの注意点
3歳以降でも、生卵を子どもに与えるときには注意が必要です。下記の3つのポイントを押さえておきましょう。
産卵日が近い新鮮なものを与える
卵を買うときは、産卵日が近く賞味期限の長い新鮮な卵を選びましょう。殻にひび割れが入っている場合は鮮度が落ちている可能性があります。子どもに与えるときは、卵の殻にひびが入っていないかを必ず確認してください。
購入後はなるべく早く冷蔵庫に入れて、10℃以下で保存しましょう。スーパーなどで販売されている卵は、洗浄処理が施されているため洗う必要はありません。産地直送などで汚れが気になる場合は、キレイなタオルやティッシュで軽く拭きましょう。
使う直前に殻を割ってすぐに調理する
卵の鮮度は、殻を割った瞬間から損なわれていきます。割った状態で放置していると、雑菌がどんどん繁殖してしまいます。子どもに与える際は、使う直前に冷蔵庫から取り出し、割ってすぐに調理をしましょう。
鮮度が保たれるように冷蔵庫の上段で保管する
卵を冷蔵庫の扉裏にある卵ポケットに保管している人は多いでしょう。しかし、扉裏の卵ポケットは、扉を開閉するたびに温度が上がるため鮮度が保たれにくい場所です。温度変化によってサルモネラ菌が増殖する危険性があります。
安定した温度で保存するために、冷蔵庫の棚の部分にパックごと保管してください。何度も出し入れしないようにすることも大切です。
【3歳未満向け】卵の安全な食べ方
加熱した卵であれば、生後5~6ヶ月のタイミングで与えられます。ただし、最初から全卵を与えてはいけません。卵のアレルゲンは主に卵白に多く含まれているため、まずは卵黄からあげましょう。
最初に与えるのは、固ゆでにした卵黄がおすすめです。卵のアレルゲン性は加熱すればするほど低くなります。また固めに茹でることで卵黄と卵白が混じりにくくなり、与えるときにしっかりと分けられます。
まずは耳かき1杯程度から始め、様子をみて大丈夫そうであればスプーン1杯というように、徐々に増やしていきましょう。卵黄が問題なく食べられたら、同じように卵白を少量から徐々に量を増やし、最後に全卵を与えます。
注意したいのがマヨネーズやアイスクリームなどの加工食品です。加熱の少ない卵が含まれているため、与えるのであれば3歳以降にしましょう。
まとめ
生卵は食中毒やアレルギー発症のおそれがあるため、3歳以降に与えましょう。子どもにあげる卵には新鮮なものを選び、冷蔵庫での適切な保管で鮮度をしっかりと保つことが大切です。
3歳以下の子どもに卵を食べさせる場合は、卵黄、卵白、全卵という順番で少しずつ与えてください。自宅で調理する場合はしっかりと加熱するほか、加熱の少ない卵が含まれた加工食品の使用は避けましょう。