妊娠初期に運動しても大丈夫?無理なくできる方法とは
妊娠初期は心と身体に変化がみられるデリケートな時期です。なかには、つわりがひどくて運動なんてできない方もいるでしょう。
とはいえ、妊娠中の運動はママや赤ちゃんにとってたくさんのメリットがあります。今回は妊娠初期に運動するメリットやおすすめの運動、注意点について紹介します。
目次
妊娠初期に運動をしても良いかは今までの運動習慣で変わる
妊娠初期の適切な運動量は、「妊娠前からどのくらい運動していたか」によって変わります。妊娠前から運動習慣がある方は、妊娠12週までは今までと変わらない運動を継続しても差し支えありません。12週以降は妊娠前の6~7割程度の運動量であれば問題ありません。
妊娠前に運動習慣がない方の場合、新たに激しいスポーツを始めるのはおすすめしません。身体の変化がみられる時期に慣れない運動をすると、転倒や事故のリスクがあるため、軽い運動程度に留めておいたほうが安心です。
妊娠中は体調に変化がみられやすいので無理は禁物です。運動するときの目安は下記のとおりです。
項目 |
目安 |
心拍数 |
150bpm/分以下(ややきついと感じるまで) |
運動する時間帯 |
10~14時の間 |
運動時間 |
60分以内/回 |
回数 |
週2~3回(運動習慣がない場合) |
出典:日本臨床スポーツ医学会「妊婦スポーツの安全管理基準(2019)」
妊娠初期に運動をするメリット
妊娠初期に運動をすると、ストレス解消につながります。妊娠中はつわりや食生活の変化などによりストレスを感じやすいため、身体を動かすことで気分転換になります。
また、妊娠中のむくみ予防にも効果的です。妊娠中は妊娠前に比べてホルモンバランスの影響をより受けやすく、むくみが生じやすくなります。運動をして筋肉を使うことで、むくみを防ぐだけでなく便秘予防にも有効です。
さらに、運動を継続すると体力づくりにも役立ちます。慎重に過ごすことは大切ですが、安静にし過ぎるのは良くありません。
筋力や代謝が落ちてしまうため、体調の良いときは無理のない範囲で運動することをおすすめします。妊娠初期から運動を心がけることで、出産までに必要な体力を維持できます。
妊娠初期でも無理なくできる運動
適度な運動は妊娠中の身体に良い影響を与えます。妊娠初期におすすめの運動を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ウォーキング
妊娠前から運動習慣がない方におすすめなのが、気軽に始められるウォーキングです。身体に負担をかけずに、運動量を調整したり好きな時間を選べたりするのがポイントです。買い物やウィンドウショッピングなどをするときに意識して歩くようにすると、無理なく運動習慣が身に付きます。
マタニティヨガ
マタニティヨガには妊娠中に避けたほうが良いポーズは含まれていないため、安心して続けられます。呼吸に意識を向けながらポーズを取ることで、リラックス効果が期待できます。
ヨガ教室に通うほか、自宅で動画を見ながら行うこともできるので、都合に合わせて選べるのも魅力です。また、マタニティヨガは室内で運動できるので、天候に左右されることなく好きなタイミングで始められます。
ストレッチ
ストレッチを行うと血行が良くなるので、首や肩の凝りが解消されます。妊娠初期は座った状態で首や肩をまわしたり、足首を前後左右に動かしたりするなどのストレッチがおすすめです。
妊娠初期に運動するときの注意点
妊娠初期に運動するときは、バランスを崩しやすく転倒の危険がある運動や、バスケットボールやフットボールなど相手と接触するゲーム方式のスポーツ、ウエイトリフティングのような瞬発性の高い運動は避けましょう。
炎天下や高温多湿の環境では運動しないことも重要です。このような環境下で運動すると体温が上昇しやすくなり、赤ちゃんへの影響が出る可能性があります。熱中症のリスクも高まるため注意が必要です。猛暑日や酷暑日は、お家での軽い運動に切り替えましょう。
また、体調が安定していても、運動をしている間に状態が変化する場合もあります。体調に不安が出た場合は、無理をせずにすぐ運動を中止してください。
運動しても良いか判断に迷うときは、主治医と相談してから始めることをおすすめします。
まとめ
妊娠初期に運動をすると、ストレス解消やむくみ予防、体力維持などにつながります。妊娠前に運動習慣がなかった方は、少しずつ運動を取り入れていきましょう。
身体に負担をかけないために、運動はウォーキングやマタニティヨガ、ストレッチなどを選ぶと無理なく始められます。反対に、転倒のリスクがあるものや激しい運動、高温多湿の環境での運動はおすすめできません。体調を優先しながらできることからはじめてみてくださいね。