チャイルドシートの選び方とは?必要な年齢や基準も紹介
これからお子さまが生まれるママ・パパ、すでに乳幼児がいるママ・パパにとって必要なチャイルドシート。しかし、チャイルドシートを購入しようと思ってお店に行ったものの、色々あってどれを選ぶか迷い、購入できずにそのまま帰ってしまったという経験を持つご家庭も多いのではないでしょうか?
そんな方のために今回はチャイルドシートの選び方についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
チャイルドシートは何歳から何歳まで必要?
チャイルドシートは道路交通法によって、一定の年齢に達するまで使用が義務付けられています。法律上は、6歳未満のすべての乳幼児はチャイルドシートを使用しなければなりません。
6歳以上の子どもについての使用義務はないのですが、6歳になっても身長が140cm未満の子どもの場合は、使用すると良いでしょう。なぜならば、シートベルトは少なくとも140cm以上ある人を想定して設計されているので、身長が低いと正しく着用できないからです。
安全を考えるなら、使用義務のある年齢を過ぎても、140cmを超えるまでは使用することをおすすめします。
チャイルドシートを購入するタイミング
チャイルドシートを購入する時期は家庭によって異なりますが、普段からマイカー移動が多い場合は使い始めるタイミングが早い傾向にあります。
赤ちゃんを出産した産院が車で往復する距離にある場合は、産後の退院時から必要です。この場合は妊娠後期、遅くとも妊娠7ヶ月頃までに準備しておくのがおすすめです。
首が据わっていない赤ちゃんを抱っこしたまま車で移動することは、大きなリスクをともないます。急ブレーキなどの衝撃から赤ちゃんを守るために、車移動をする場合は必ず新生児から対応しているチャイルドシートを設置しましょう。
チャイルドシートを選ぶときは何を基準に選べばいいの?
車と適合するか
チャイルドシートを設置する方式は、シートベルト固定式とISOFIX(アイソフィックス)固定式とがあります。
ISOFIX固定式は、チャイルドシートを車の後部座席にあるISOFIX取付金具にチャイルドシートのコネクターを固定するようになっています。シートベルト固定式と比べて取り付けが簡単で、しっかりと固定ができます。
2012年7月1日以降に発売された車にはISOFIX取付金具の装備が義務付けられていますが、それ以前の車にはISOFIX取付金具がないものもあります。チャイルドシートを購入する際には、車にISOFIX取付金具が装備されているかを確認し、ない場合はシートベルト固定式を選ぶようにしましょう。
なお、車内3列目の座席や2列目の中央座席には、基本的にはISOFIX取付金具の装備はありません。2列目の左右の座席で確認してみましょう。
安全基準は満たしているか
現在日本での使用が認められている安全基準は、「R44(従来の安全基準)」と「R129(新しい安全基準)」の2種類があります。いずれもヨーロッパ国際安全基準です。
R44においては、赤ちゃんのフィット感を体重に合わせて測ります。車の前後からの衝撃から守るように設計されており、シートの後ろ向き装着は生後12ヶ月頃(体重9kg未満)までとされています。
一方、R129では、より個人差の少ない身長を使用基準としているのが特徴です。また、より安全性を高めるために、前後だけでなくドア側からの衝撃にも対応できることや、生後15ヶ月未満まで後ろ向きシートにすることも規定に加えられました。
2023年9月からは安全基準がR129に統合されたため、今後は、R44適合製品からR129適合製品に切り替わっていきます。
ただし、どちらの基準であっても厳しい安全性の試験をしているため、「R44のチャイルドシートは危険」というわけではありません。そのため、今後も継続して販売したり、使用したりすることは問題ありません。
固定式か、それとも回転式か
固定式は、座席に取り付けたときの向きで固定されるタイプのチャイルドシートです。比較的軽量で持ち運びしやすく、価格帯も比較的低い傾向にあります。成長にともない、後ろ向きや前向きに変更する場合は、本体の向きを変えてベルト固定をやり直すことで使用できます。
固定式のデメリットは、設置した向きからいつでも自由に変えられないので、乗せ降ろしがしづらい点です。そのため、車の使用頻度が少ない家庭に適しています。
回転式は赤ちゃんを乗せたシートが360℃回転するタイプです。乗降する際に方向転換できるため、固定式よりも楽に扱えます。また、後ろ向き・前向きの設定切替が簡単にできるのもメリットです。
ただし、回転式は本体そのものが重かったり、固定式よりも高価格帯になったりすることが多い点がデメリット。またほとんどISOFIX固定式なので取付座席が限定されやすい点もあります。
それぞれのメリット・デメリットを踏まえながら、車を使う頻度や予算に応じてご家庭に合ったタイプを検討してみてください。
赤ちゃんの乗り心地はどうか
赤ちゃんにとって乗り心地が良いかどうかというのも確認したいポイントです。乗り心地の悪いチャイルドシートだと、乗せた途端に泣き出すということにもなりかねません。
乗り心地をよくするには、シートの素材にも気を配りましょう。特に赤ちゃんは汗をかきやすいため、メッシュや吸水速乾性に優れたものがおすすめです。
クッション性はあるか
赤ちゃんの体を守るためにも、チャイルドシートはクッション性があるものを選びましょう。シート内部に衝撃を吸収できる素材が内蔵されているとより安心です。
身長・年齢別に見るチャイルドシート
ここからは、身長・年齢別で使用できるチャイルドシートのタイプを紹介します。(※新安全基準 R129の規定で分類しています。)
身長40cmから85cmまで(新生児から15ヶ月まで)使えるタイプ
別名「ベビーキャリー」と呼ばれる、乳児専用のチャイルドシートです。シートに持ち手が付いているのが特徴で、赤ちゃんをシートごと移動できます。
身長40cmから105cmまで(新生児から4歳頃まで)使えるタイプ
乳児から幼児まで幅広いニーズに対応できるタイプです。
この仕様の製品は、15ヶ月かつ身長76cmを超えるまでは、背もたれを倒した状態で後ろ向きに装着し、それ以降は前向きで使用できます。
固定型と回転型の両方が展開されており、なかでも回転型はチャイルドシートと車を金具で連結する「ISOFIX固定」の商品がほとんどです。
身長76cmから150cmまで(15ヶ月から11歳頃まで)使えるタイプ
幼児期からチャイルドシートの使用義務がある6歳を過ぎて、大人用の座席が使えるようになるまで使用できるタイプです。 これは本体に肩・腰ベルト(ハーネスベルト)が搭載されていて、身長100cmくらいまではそれを使用して子どもを拘束します。それ以降は、ハーネスを収納して、車両のベルトで拘束します。
なお、これに分類されるシートは、すべての期間において前向きで取り付けます。
身長100cmから150cmまで(3歳頃から11歳頃まで)使えるタイプ
学童期をメインとして使用するシートには、高い背もたれが付いたハイバックタイプがあります。このタイプは、本体に肩・腰ベルト(ハーネスベルト)は搭載されておらず、車両のベルトで拘束します。
背もたれを外して、座面だけのブースターシートとして使用(身長135cm(10歳頃)以上)できる商品もあります。
まとめ
チャイルドシートは、赤ちゃんを衝撃から守るために必要不可欠なものです。車で移動する機会が少しでもあるご家庭では早いうちに準備しておきましょう。
安全基準も見直され、より安全性を追求した商品も数多く販売されています。クッション性や素材なども商品によって違うので、さまざまなチャイルドシートを比較して納得のいくものを選んでみてください。