おしゃぶりを使うと歯並びが悪くなる?何歳までにやめるべき?
赤ちゃんが泣き止んでくれたり、寝つきが良くなったり、「おしゃぶりのおかげで助かった」と実感しているママ・パパは多いことでしょう。とはいえ、いつまで使わせて良いのか、歯並びへの影響は大丈夫なのかと、不安になりますよね。
今回は、おしゃぶりが歯並びに与える影響や適切な卒業時期、効果的なやめ方について紹介します。この記事を参考に、お子さまの成長に合わせた対応を考えていきましょう。
目次
おしゃぶりを使うと歯並びに影響が出る?
おしゃぶりの長期的な使用は、歯並びに影響を与える可能性があります。特に2歳半以降も使用し続けると、下記のような歯科的問題が生じるおそれがあると報告されています。
・前歯が突出する「出っ歯」
・上下の前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」
・乳臼歯の噛み合わせがずれる「乳臼歯交叉咬合(にゅうきゅうしこうさこうごう)」
・下顎が上顎より前に出る「下顎前突(かがくぜんとつ)」(いわゆる受け口)
これらの問題は、おしゃぶりが口腔内のスペースを狭め、舌や歯に不自然な圧力をかけることで引き起こされます。
おしゃぶりをやめるタイミング
おしゃぶりは赤ちゃんにとって大切なアイテムですが、成長にともない卒業する必要があります。年齢や発達段階に応じた適切なタイミングをみていきましょう。
乳児のおしゃぶりは問題ない
乳児期のおしゃぶり使用は、歯並びに関して大きな懸念はありません。一般的に、1歳6ヶ月頃までは歯並びへの影響は少ないとされています。
乳歯が完全に生え揃っていないため、おしゃぶりによる圧力が歯列に与える影響は限定的だからです。
2歳6ヶ月までにやめられると良い
おしゃぶりの使用をやめる理想的な時期は、2歳6ヶ月頃までとされています。この時期は、赤ちゃんの口腔機能が「吸う」から「噛む」へと移行する重要な段階です。また、乳歯が生え揃う時期とも重なり、歯列の形成に大きな影響を与えます。
この年齢までにおしゃぶりをやめることで、仮に歯並びへの影響があっても、自然に改善される可能性が高くなります。しかし、2歳6ヶ月を過ぎてもおしゃぶりを続けると、噛み合わせの問題が固定化し、自然な改善が難しくなる傾向があります。
子どもの成長に合わせて徐々におしゃぶりの使用を減らし、2歳6ヶ月までに卒業できるよう工夫することが望ましいでしょう。
おしゃぶりのやめ方
おしゃぶりを卒業させるには、子どもの成長に合わせた適切なアプローチが重要です。無理強いせず、徐々に習慣を変えていくことがポイントです。ここでは効果的なおしゃぶりのやめ方を紹介します。
使うタイミングを決める
おしゃぶりの使用を徐々に減らすには、使用するタイミングを限定していくのが効果的です。
就寝時のみ、または外出時だけのように使用を制限することから始めましょう。決めた時間以外は、おしゃぶりを子どもの目につかない場所に隠しておくことも効果的です。
子どもの関心がさまざまなことに向き、おしゃぶりへの執着がなくなっていけば、徐々に依存度を下げていくことができます。
おしゃぶりの種類を変える
おしゃぶりを卒業させる方法として、種類を変えることもひとつの手です。子どもの月齢や発達段階に合わせて、よりシンプルなデザインや、硬さの異なる素材のものに変更してみましょう。
慣れ親しんだおしゃぶりとは異なるタイプに変更すると、「もういらない!」と自ら卒業することがあります。新しい感触や形状に違和感を覚え、おしゃぶりへの依存が減ることがあるためです。
たくさん触れ合う
おしゃぶりの卒業を促すには、親子の触れ合いを増やすことが効果的です。子どもとの遊びや交流の時間を意識的に増やすことで、おしゃぶりへの依存を自然と減らすことができます。
一緒に外で遊んだり、絵本を読んだり、歌を歌ったりするなど、さまざまな活動を通じて子どもの興味を広げましょう。
多様な刺激や楽しい経験により、子どもの関心はおしゃぶり以外のものへと向けられていきます。結果として、おしゃぶりへの執着が薄れ、自然な形で卒業へと導くことができます。
まとめ
おしゃぶりの長期的な使用が歯並びに影響する可能性を踏まえ、2歳6ヶ月までの卒業を目指しましょう。使用時間の制限や種類の変更、親子の触れ合いを増やすなど、いくつかの方法を試してみてください。
おしゃぶりの卒業は、徐々に行うのがポイントです。無理やりやめさせるのではなく、自然に他のことへ関心が向くように、焦らず行いましょう。