お年玉の相場はどれくらい?何歳から何歳まであげる?
お年玉の金額や渡し方に悩んだことはありませんか?いくら渡すべきか、年齢によって金額を変えるべきかなど、迷うポイントがいくつかあるでしょう。
今回は、お年玉の年齢別相場や渡す際のマナーについて紹介します。
目次
お年玉は何歳から?いつまであげる?
お年玉は日本の伝統的な習慣のひとつですが、開始年齢や終了時期に関して厳密なルールはありません。お年玉をいつから始め、いつまで続けるかは、各家庭の事情や考え方によって異なります。
いつからあげる?
お年玉をあげ始めるタイミングは、家庭によってさまざまです。生まれたばかりの0歳の赤ちゃんからあげ始める場合や、幼稚園への入園や小学校への入学など節目をきっかけにする家庭も少なくありません。
幼い子どもの場合、おもちゃや絵本など、子どもの興味や発達段階に合わせたギフトが喜ばれることもあります。
いつまであげる?
お年玉を何歳まであげるかについても、明確な基準はありません。
多くの場合、受け取る側が経済的に自立するまでという考え方が一般的です。ただし、経済的自立の定義は、学生でアルバイトを始めた時点とするか、正社員として就職した時点とするかによっても異なります。また、この基準では、働き出すタイミングが人によるため、個人差が大きくなる可能性もあります。
公平性を保つためには、「成人を迎えるまで」と親族間で統一した基準を設けるのがおすすめです。ただし、2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられています。18歳までにするか、従来通り20歳までにするかを事前に検討しておくことも大切です。
【年齢別】お年玉の平均相場
お年玉の金額は、年齢によって異なる傾向があります。相場は参考程度にとどめ、実際の金額は各家庭の事情や贈る側の気持ちを優先しましょう。相場以下でも以上でも問題はありません。
0~2歳
0〜2歳ではお金の価値を理解するのが難しいため、お年玉を控える方もいます。一方で、家族の伝統として少額を贈るケースもあります。
実際に贈る場合、500円や1,000円程度が一般的です。高額なお年玉の場合は親が預かり、将来の教育資金などに充てる選択肢もあります。
3~6歳
保育園や幼稚園に入園したタイミングで、お年玉をあげ始める家庭が多く見られます。子どもたちがお金の概念を少しずつ理解し始めるこの年齢は、金銭教育の良いきっかけにもなります。
相場としては、1,000円から3,000円程度が一般的です。ただし、500円から5,000円程度までと、家庭や地域によって幅が広い傾向にあります。
小学生(7~12歳)
小学生のお年玉の相場は、学年によって変わる傾向があります。低学年(1〜3年生)では、1,000円から3,000円程度が一般的です。お金の価値を理解し始めるものの、まだ自己管理が難しい年齢といえます。
一方、高学年(4〜6年生)になると相場は上がり、3,000円から5,000円程度になることが多いようです。お小遣い帳をつけたり、銀行口座をもったりする子どもも増えてくるため、金額が増える傾向にあります。
中学生(13~15歳)
中学生になると5,000円程度が一般的です。
友人との外出機会が増え、自分で金銭管理をする機会も多くなります。漫画やゲーム、音楽など、趣味の活動範囲の広がるため、お年玉の使い道も増えてくる時期です。
高校生(16~18歳)
高校生へのお年玉の相場は、5,000円~1万円程度が一般的です。
この年齢になるとさらに行動範囲が広がり、交通費や外食費などの出費が増えるほか、服飾品や化粧品などへの関心も高まる時期です。映画やコンサートなど、より費用のかかる娯楽を友人やカップルで楽しむ機会も増えてきます。
専門学生、大学生(19歳~)
専門学生や大学生になると、お年玉をあげない家庭も少なくありません。成人や社会人としての自立を促す意味で、お年玉の習慣を終了するケースが多いようです。
一方で、お年玉の習慣を続ける場合、1万円程度が相場です。使い道は、個々の環境によって異なりますが、貯蓄や旅行資金、生活費など堅実的な傾向にあります。
お年玉を渡す際のマナー
お年玉を渡す際には、マナーに気を配ることが大切です。相手への思いやりと日本の文化的背景を踏まえ、下記のポイントに注意しましょう。
親族で話し合っておく
お年玉を検討する際には、親族間で事前に話し合いをしておくと、不必要な軋轢(あつれき)や不快感を避けることができます。
親戚同士で「いつからいつまであげるか」や年齢ごとの適切な金額について意見を交換し、ある程度の基準を設けましょう。互いの事情を理解し合い、無理のない範囲でお年玉を渡せるようにすることで、より円滑な親族関係が築けます。
忌み数を避ける
日本の文化では、特定の数字に縁起の良し悪しがあるとされており、「忌み数」として知られています。
「4」は「死」、「9」は「苦」を連想させるため、4,000円や9,000円といった金額は控えるのが賢明です。
一方で、「3」「5」「7」などの奇数は縁起が良いとされ、お祝い事に好まれます。また、「8」は「末広がり」を意味し、良い数字とされています。
喪中に注意する
喪中の場合、お祝い事から距離を置くのが一般的なマナーです。
お年玉をもらえないことで寂しい思いをさせたくない場合には、「お年玉」ではなく「おこづかい」として渡すという選択肢もあります。
ポチ袋に「おこづかい」と書いて渡すことで、お祝いの意味合いを和らげることができます。
ポチ袋に正しく入れる
お札は肖像画のある面を表として、3つ折りにするのが基本です。表を内側にして左から右へと折り、お札の右側がポチ袋の表に来るように入れましょう。これは、開いたときに表が出るようにするためです。4つ折りは縁起が悪いとされるため、避けましょう。
硬貨の場合、絵柄のある面が表で、製造年が刻印されている面が裏です。ポチ袋に入れる際は、表を上にして入れるのがマナーです。
まとめ
お年玉の相場や渡し方は、年齢や家庭環境によってさまざまな考え方があります。金額や方法にこだわりすぎず、贈る側の気持ちを大切にしましょう。事前に親族間で相談し、マナーに配慮しながら、子どもたちの成長を祝福する温かい習慣として楽しんでください。