子は親の鏡とは?子どものお手本として親ができること
「どうしてうちの子は、友達と喧嘩ばかりするんだろう」「子どもが自分の言うことを聞かない」そんな風に思ったことはありませんか?実は、子どもの言動には親の姿が大きく影響しています。
「子は親の鏡」という言葉があるように、子どもは良いことも悪いことも、大好きなママ・パパの真似をしようとするものです。今回は「子は親の鏡」といわれる理由や、子どもへの影響について紹介します。
目次
子は親の鏡とは?その意味と背景
「子は親の鏡」という言葉は、1954年にアメリカの教育学者、ドロシー・ロー・ノルト博士によって書かれた詩の一節として広く知られています。この詩は、親の言葉や態度が子どもの心の成長に深く影響を与えることを示したものです。
例えば、「けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる」という詩は、親の否定的な言葉が子どもの心を傷つけ、結果として他人に対して攻撃的な態度をとるようになる可能性を示唆しています。
一方、「褒めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ」という言葉は、親の肯定的な言葉が、子どもの自信につながり、明るく前向きな子に育つことを意味します。
親が見本となることの重要性
子どもは親の言葉を吸収し、行動を真似しながら成長します。特に、幼児期から小学校低学年にかけては、親の言葉遣いや行動が、子どもの人格形成に大きな影響を与えます。
親が日常的に使用している言葉遣いや、表現方法をよく観察しているため、他者への敬意や思いやりをもって接することで、子どもも同じような行動を取るようになるのです。
例えば、挨拶をしたり、順番を守ったりなど、社会的なマナーやルールを守る姿勢を見せることで、子どもは社会性が身に付き、配慮ができるようになります。
また、親が意識したいのは子どもへの受容と共感です。子どもが何か失敗したときに「なんでできないの」と叱るのではなく、「少し難しかったかな。じゃあ、次はこうしようね」と伝えてあげましょう。子どもの気持ちに寄り添い、受け止めることで思いやりのある子どもに育ちます。
とはいえ、親も完璧な人間ではありません。大切なのは完璧を求めすぎず、子どもとともに成長していくことです。
親が努力している姿を見せることはもちろん、間違っていることがあれば正直に謝り、一緒に解決策を考えようとする姿勢を見せることがポイントです。親の背中を見て育った子どもは、挫折を経験したときでも困難を乗り越えやすくなります。
親から良い影響を受けた子どもは、自己肯定感を高めることができ、自信をもって未来に向かって歩んでいくことができるでしょう。
子どもに良い影響を与えるための実践方法
子どもに良い影響を与えるための接し方には、いくつかのポイントがあります。年齢ごとの対応は下記の通りです。
1~2歳児:わかりやすい言葉で声をかける
「早く〇〇しなさい」「お片付けしなさい」という命令形の言葉ではなく、「あと5分でお外にいくけど、準備はできたかな」「お部屋をきれいにしようね」など、子どもの気持ちを理解して共感するような声かけを意識しましょう。
3~4歳児:正しい言葉遣いで話す
子どもは大人の言葉遣いを真似するため、「ヤバい」「超」ではなく「困る」「とても」など、正しい言葉に言い換えて話すようにしましょう。
5歳児以上:社会性を育むために見本となる行動を心がける
公共の場でのマナーや交通ルールなど、社会性が身につく大切な時期です。大人は子どもの良いお手本となるよう、模範となる行動を示すことが重要です。
また、言葉には大きな力があるため、子どもの前で人の悪口や文句を言わないようにしましょう。反対に、日常的に親が子どもにプラスの声かけをすることで、子どもに良い影響を与えます。例えば、「いつもありがとう」「助かったよ」など、些細なことでも声をかけてあげると子どもは嬉しいものです。
子どもに寄り添いながら、安心して話せるような関係性を築いていくことも大切です。子どものSOSを見逃さないよう、常に体調や行動の変化に気を配ることも大切にしましょう。
まとめ
子どもは、親の姿を鏡のように映し出す存在です。親の行動や態度が子どもの心の成長に影響を与えるため、親として子どもの模範となる言葉遣いや、行動ができているか確認しましょう。
また、お手本となるだけでなく、子どもが困っているときや悩んでいるときに寄り添うことも大切です。子どもの年齢に合わせて、良い影響を与えられるよう心がけましょう。