ぶつぶつ・赤い・腫れている……おむつかぶれってどんな症状?ホームケアでできる5つのこと
気になる赤ちゃんのおむつかぶれ。ぶつぶつができたり、赤く腫れたり、炎症を起こしたり……できるだけ早く治してあげたいものですよね。今回は、おむつかぶれの症状や原因、おむつかぶれを予防・改善するポイントをご紹介します。
目次
赤み、湿疹、水ぶくれ……おむつかぶれの症状はさまざま
おむつかぶれは、乳児湿疹の一種です。汗やおしっこ・うんちなどによっておむつの中が蒸れ、皮膚が傷つきやすくなることで生じます。
おむつかぶれの症状は、皮膚が赤くなる・小さなぶつぶつができる・皮膚がただれる・水ぶくれになる・皮膚がめくれるなど、程度によってさまざまです。ほとんどの場合、かゆみや痛みを伴います。
また、「おむつを替えるときやおしりを拭くときに痛がる」「お風呂に入るときにお湯をかけると痛がる」「おむつを外すとおしりを掻こうとする」といった様子が赤ちゃんにみられたら、おむつかぶれのサインです。注意するようにしましょう。
おむつかぶれを引き起こす4つの原因
赤ちゃんのお肌はとってもデリケート。外的刺激にも敏感に反応し、おむつかぶれを起こしてしまいます。
具体的には、以下のような項目がおむつかぶれを起こす要因だと考えられます。
濡れたおむつのまま長時間過ごしている
おしっこや汗でおむつが濡れたままでいると、おむつの中が蒸れて皮膚がふやけ、バリア機能が低下気味になります。そのような皮膚の状態になると、おしっこやうんちによる刺激や摩擦による刺激などを受けやすくなってしまいます。
また、おしり拭きをした後やおしりを洗い流した後に、お肌をしっかり乾かさないままおむつをはかせてしまうのも、おむつかぶれの原因になります。
おしっこやうんちがついたまま
おしっこやうんちは、アルカリ性の成分です。アルカリ性は皮膚への刺激が大きいため、皮膚の炎症を起こしやすくなります。
特に下痢の場合は、あっという間に炎症が起きてしまうので要注意です。うんち自体が強い刺激になるだけでなく、水分を多く含んだうんちが広範囲に広がると、おむつかぶれが悪化しやすくなります。赤ちゃんの体調が良くないときに下痢を未然に防ぐことは難しいため、普段以上に細やかなケアが必要です。
おしりをこするように拭き過ぎている
一日に何度もおむつ替えをすると、おしり拭きも何度もすることになりますよね。「清潔にしておかないと……」と、つい拭き過ぎてしまうママ・パパもいるかもしれません。しかし、過度なおしり拭きもまた、敏感な赤ちゃんのお肌にとっては刺激になり、おむつかぶれの原因になることがあります。
おむつやおしり拭きがお肌に合っていない
おむつやおしり拭きの素材や成分が、赤ちゃんのお肌に合っていないこともあります。特におしり拭きには、アルコールなどお肌の刺激になりうる成分が含まれているものもあります。アレルギー体質やアトピー肌の赤ちゃんは特に注意が必要です。
おむつかぶれを予防・改善する6つのポイント
おむつかぶれを予防・改善するにあたって、以下のポイントに気をつけてみましょう。
定期的におむつ交換をする
おしっこやうんちがついたままでおむつが蒸れている状態は、おむつかぶれの最大の原因です。おしっこやうんちでおむつが汚れたら、すぐに交換するようにしましょう。
おしり拭きはやさしく
おしっこやうんちをしっかり取り除き、かつ、お肌に刺激を与えないようにするためには、水分をたっぷり含んだ布やシート・コットンを用いましょう。赤ちゃん用のおしり拭きシートでも、ぬるま湯を含ませた柔らかい布やコットンでもOK。「水分たっぷり」がポイントです。
また、うんちのときは、ふき取るのではなく洗い流すのもおすすめです。うんちのときの洗い方は、後ほど詳しく解説します。
おしり拭きの後は、お肌を乾かして
おしり拭きをした後やおしりを洗い流した後は、しっかりお肌を乾かすことが大事です。乾いたタオルでやさしく水分を拭き取りましょう。夏場など汗をかきやすいときは、冷風ドライヤーを弱設定にして、おしりから離して乾かすのもGOOD。
なお、おしりをサラサラに保つためにベビーパウダーを用いる方がいますが、おむつかぶれをしているときはNG。ベビーパウダーが汗と一緒に蒸れて余計に炎症を悪化させるおそれがあります。
おうちではおむつを外す時間もつくって
おむつをつけっぱなしでいると、おしりはやっぱり蒸れやすくなります。また、おむつかぶれができているときは、おむつをつけっぱなしだと治りにくくなることがあります。通気性をよくするために、おうちにいるときは少しの間でもおむつを外してあげる時間もつくりましょう。
おむつを外している間は菌が付着しないように清潔な場所で、手遊びやうつぶせ遊びなどをしながら、赤ちゃんの肌を空気にあててあげてください。
おむつの種類を変えてみて
「おむつの種類を変えたら、おむつかぶれができてしまった」という赤ちゃんもいます。また反対に、「おむつの種類を変えたらおむつかぶれが治った」ということもあります。
おむつがお肌にあっていなくておむつかぶれを起こしているケースも考えられますので、一度他のメーカーや他の製品に変えてみるのもいいでしょう。
スキンケアでおしりの保湿を
赤ちゃんのお肌をすこやかに保つためには、おむつかぶれの原因を避けるだけでなく、適切なお肌のケアも必要です。お風呂やおしりふきなどで清潔にしたあとは、保湿剤でお肌の水分を守りましょう。
保湿剤は、ワセリンやクリーム、ベビーローションなどいろいろな種類があります。もし、おむつかぶれが悪化しているなら、比較的油分が多く、肌に対する刺激も少ないワセリンがおすすめです。おしりの水分を丁寧にふき取ったあとに、やさしく塗り広げましょう。
保湿剤を塗ることにより、おむつかぶれの原因となる刺激からお肌を守り、肌のバリア機能低下を防ぎます。赤ちゃんの肌は突然荒れてしまうことも多いため、おむつかぶれがない状態でも保湿剤を用いたスキンケアをこまめにしてくださいね。
うんちのときのおしりの洗い方
うんちが出たらすぐに取り除き、水分をたっぷり含んだ柔らかい布やコットンでやさしくふき取るのが基本ですが、おむつかぶれの症状がみられる場合は洗い流すのがおすすめです。赤ちゃんの様子に適した方法を選びましょう。
赤ちゃんを寝かせたまま洗う場合
赤ちゃんが仰向けの状態でおむつを広げ、ぬるま湯を入れた霧吹きやシャワーをかけ、洗い流します。
赤ちゃんを抱っこして洗う場合
洗面器や洗面台にぬるま湯を張り、座浴やシャワーで洗い流します。
おしりと陰部がきれいになったら、おしりふきやコットンでそっと水分を拭き取りましょう。外出しているときは、保温できる容器でぬるま湯を持ち歩き、シャワーボトルに移したり、乾いたコットンに含ませたりして、汚れを浮かせてから取り除いてくださいね。
症状が改善されない場合は病院へ
おむつかぶれへの対処を続けていてもなかなか症状が治らないようであれば、かかりつけの小児科や皮膚科に相談してください。赤ちゃんがかゆがったりしていなくても、悪化を防ぐために赤みが出ている段階で受診することも検討しましょう。
症状がひどい場合は、ステロイド薬を使うこともありますが、症状が軽い場合は白色ワセリンや亜鉛華単軟膏が処方されます。医師が指示する用法・用量を守り使いましょう。また、自己判断で市販の薬を使うのはなるべく避けましょう。
その他に、おむつかぶれと似た症状が現れるカンジダ性皮膚炎にも注意しましょう。重症のおむつかぶれと似たかゆみやただれが現れることが特徴ですが、この二つは別の原因から発生し、治療方法も異なります。
おむつかぶれ
汗や排泄物、摩擦などが原因で起こる炎症。洗浄や乾燥などのホームケアで治らない場合は亜鉛華単軟膏やステロイド薬で治療します。
カンジダ性皮膚炎
カンジダ菌(真菌)を原因として、おむつが当たらないくびれやシワの奥までただれやかゆみの炎症が起こります。ステロイド薬では悪化するおそれもあるので、治療には抗真菌薬を用いるのが一般的です。
おむつかぶれとカンジダ性皮膚炎では治療に使う薬が異なります。おむつかぶれのケアをしていても改善されない場合は、すぐに医師に相談しましょう。
まとめ
おむつかぶれは赤ちゃんによくある肌トラブルですが、おしりをかゆがる様子や皮膚が赤くなっているのをみるとママ・パパも心配になってしまうものです。おしりを清潔に保つ・適度に乾燥させる・保湿するなど丁寧なホームケアを行い、赤ちゃんのおしりを健やかに保ちましょう。気になることがあれば悩まずかかりつけ医を受診してくださいね。