産後の生理再開は、多くのママにとって気がかりなことですよね。「いつになったら再開するんだろう」と、不安を感じている方もいるかもしれません。今回は、産後の生理再開が早い人の特徴や、授乳状況による違いなどについて紹介します。

産後の生理再開が早い人の特徴

産後の生理再開が早い人には、いくつかの共通点があります。例えば、赤ちゃんをミルク育児で育てている場合、完全母乳の場合に比べて生理再開が早い傾向があります。

また、妊娠前から生理周期が規則的な方は、産後も比較的ホルモンバランスが安定しやすく、生理再開もスムーズに進むことが多いようです。

産後は慣れない育児のストレスや疲れが溜まりやすく、ホルモンバランスが乱れることで排卵が遅れて生理再開に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、ストレスや疲れを上手にコントロールできている人ほど、ホルモンバランスが整いやすく、生理再開まで順調に進むといわれています。

生理の再開時期は授乳スタイルが大きく影響

先述のとおり、一般的に授乳をしている方は、していない方に比べて生理の再開が遅くなる傾向があります。ミルク育児の場合、産後2～3ヶ月で生理再開するかたが多いですが、完全母乳育児の場合は1年以上生理がこないケースも少なくありません。 

これは、授乳中に分泌される「プロラクチン」というホルモンの影響によるものです。プロラクチンには乳腺を発達させ、母乳を生成する働きがあるだけでなく、排卵を抑制する作用もあります。そのため、生理の再開が遅くなることが多いのです。このホルモンは、母乳を止めない限り分泌されるため、授乳期間は生理再開に大きな影響を及ぼします。

生理の再開時期には個人差がある

生理再開のタイミングには個人差があり、授乳スタイルのほかにも、体質、生活習慣などの影響を受けやすいといわれています。また、産後は体内のホルモンバランスが急激に変化することから、妊娠前の状態に戻るには時間がかかります。生理が再開しても周期が安定せず、生理期間が短いこともよく起こります。産後の生理がいつもと違うというときは、2～3周期、様子をみてから産婦人科に相談すると良いでしょう。

生理がなかなか再開しなくても、健康上の問題がなければ過度に心配する必要はありません。ただし、授乳を1年以上続けていて、産後1年半～2年経っても生理が来ない場合や、母乳育児を止めてから3ヶ月経っても生理が再開しない場合は産婦人科の受診をおすすめします。

産後の生理再開をスムーズにするために心がけたいこと

産後のママは、赤ちゃんのお世話で自分のことが後回しになりがちです。産後の生理再開をスムーズにするために、下記のポイントを意識して生活習慣を整えていきましょう。

栄養バランスの良い食事を摂取する

授乳中は、通常の成人女性よりも必要な栄養素が増えるため、しっかりと栄養を補う必要があります。特に、授乳中に不足しがちなカルシウムや鉄などを含む食材や、女性ホルモンの分泌をサポートする大豆製品の摂取を心がけましょう。

十分な睡眠をとる

産後の生理周期を整えるためには、十分な睡眠をとることが大切です。とはいえ、産後はまとまった睡眠時間をとれないことが多いでしょう。できる限り、短い時間でも良いので、赤ちゃんと一緒にお昼寝をするなどして、仮眠をとることをおすすめします。

睡眠中に脳が休まり、ホルモンバランスが整うと、生理周期が安定しやすくなります。育児はひとりで抱え込まず、周囲の人にサポートをお願いし、休めるときにしっかりと休息を取るようにしましょう。

ストレスを発散する

産後にストレスを溜め込まないために、あらかじめ対策をすることもポイントです。どのようなことにストレスを感じているのか振り返ってみましょう。もし、家事や育児が負担になっている場合は、家族に相談して家事の分担や育児のサポートなどをお願いするのもひとつの方法です。

また、リラックスできる時間をつくることも効果的です。音楽鑑賞や散歩など、自分の好きなことをする時間も大切にしましょう。同じ経験をしているママたちと交流することも、ストレス解消におすすめです。悩みを共有できるため、ストレスの軽減につながり、ホルモンバランスを整えやすくなります。

まとめ

産後の生理再開のタイミングは個人差があります。授乳スタイルや体質、生活習慣などのさまざまな要因が、産後の生理再開のタイミングに大きな影響を与えるためです。

スムーズな生理再開につなげるためには、栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。また、自分に合ったストレス解消法を取り入れるのも効果的でしょう。十分な睡眠が取れない場合でも、できる限りこまめに休息を取る工夫をすると、心身の負担を軽減できます。