離乳食でのアレルギー反応が心配!アレルゲンになりやすい食材や安全に進めるポイントを紹介

離乳食が始まると、食物アレルギーが心配になる方も多いのではないでしょうか。アレルギー反応に気を付けながら、慎重に離乳食を進めなければなりません。今回は、アレルゲンになりやすい食材や離乳食を安全に進めるポイントを紹介します。
食物アレルギー反応とは?
食物アレルギーとは、特定の食べ物が原因でアレルギー反応を起こすことを指します。身体に合わない食べ物(アレルゲン)を異物と判断することで、身体が拒否反応を起こしてアレルギー症状が発生します。
アレルゲンとなる食べ物を食べてからアレルギーが出るまでは、食後すぐに出る場合(即時型反応)と、時間が経ってから出る場合(非即時型反応)があります。
即時型反応の場合は食後2時間以内、非即時型反応の場合は、食後6~8時間後に起こる遅発型と、1~2日後に起こる遅延型があります。
すべてが離乳食開始後に現れるとも限らず、母親が食べたものに対して母乳を介してアレルギー反応を起こすこともあるので注意が必要です。
アレルギー反応が出た場合の症状は、顔や身体へのじんましんや湿疹、のどのかゆみ、嘔吐や咳、息苦しさなど多岐にわたります。また、赤ちゃんの体調やアレルギーの重さなどによって症状の程度も異なります。
いつもと違う、何かおかしいと瞬時に察知できるように、食事中・食後の赤ちゃんの様子をしっかり見守ることが大切です。
離乳食で気をつけたいアレルゲンとなりやすい食べ物
アレルゲンになりやすい食べ物はいくつか特定されています。2025年4月現在、特に食物アレルギーを発症しやすい原材料として、卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そばの7品目が定められています。
これらが含まれる食品は必ず記載しなければならない決まりになっているため、成分表示を見て入っているかいないかを判断しましょう。
ただし、下記の21品目については、アレルゲンとなる可能性があるものの、表示までは義務付けられていないため、注意が必要です。
・あわび
・いか
・いくら
・オレンジ
・キウイフルーツ
・牛肉
・くるみ
・さけ
・さば
・大豆
・鶏肉
・バナナ
・豚肉
・まつたけ
・もも
・やまいも
・りんご
・ゼラチン
・カシューナッツ
・ごま
・アーモンド
アレルギー反応が怖い!離乳食を安全に進めるポイント
初めて与える食材は、アレルギー反応のリスクを考慮し、1日1種類にすることが大切です。アレルゲンとなる可能性がある食材を複数同時に与えると、アレルギーが発生した際に原因の特定が難しくなります。
また、アレルギーを引き起こす可能性のある食材は、病院の診療時間内に与えるのがおすすめです。万が一のときにすぐに診てもらえるよう、与える時間や曜日にも配慮しましょう。
食べる量によってアレルギー反応が異なることもあります。少量では問題なくても、たくさん食べることで症状が出ることがあるため、最初は一口から始め、少しずつ量を増やして様子を見ましょう。
アレルギーが心配でも、アレルゲンとなりやすい食品を避け続けるのはおすすめできません。これらの食品には、赤ちゃんの成長に必要な栄養素が含まれているためです。
何かあったときにすぐに対応できるよう、毎日食事の記録をつけて1つずつ試してみましょう。
離乳食でアレルギー反応が出たらどうする?
離乳食を始めたときに、食物アレルギーを疑うような症状が出たら、早めに病院を受診しましょう。検査を受けることで、本当に食物アレルギーかどうかを確認できます。
食物アレルギーと診断された場合は、医師の指導に従い、除去食を実施します。除去食とは、アレルギー症状が出る食材のみを離乳食から取り除いて作る食事のことです。
心配だからといってアレルギー症状が出やすいとされる食材(卵や乳製品、小麦など)を過度に除去したり、食べさせる食材を限定したりすると栄養バランスが崩れてしまいます。自己判断せずに医師と相談しながら離乳食を進めてください。
まとめ
食物アレルギーは、多くの家庭が直面する課題のひとつです。初めて与える食材は、1日1種類ずつ、少量からスタートしましょう。病院の診療時間内に与えると、万が一の際も安心です。
また、食後は赤ちゃんの様子をよく観察することが大切です。もし症状が出たら、早めに受診しましょう。ただし、アレルゲンを必要以上に避けると栄養不足を招くこともあるため、正しい知識を持ち、無理なく離乳食を進めていきましょう。