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離乳食はいつから?時期別・離乳食の進め方のポイント

ご飯を食べる赤ちゃん

赤ちゃんが生後5ヶ月頃になると、そろそろ離乳食を始めたほうがよいのか、気になってくるのではないでしょうか。そこで今回は離乳食の進め方のポイントや離乳食のステップ別のおすすめ食材例をご紹介します。

離乳食はいつから始める?目安は?

離乳食の開始時期は、一般的に生後56ヶ月頃といわれています。
しかし、生後56ヶ月になったから必ず離乳食を始めなくてはいけないわけではなく、むしろ赤ちゃんの成長に合わせて開始時期を決めることが大切です。お子さまの発達スピードには個人差があるため、以下の点を目安に判断してみてください。

・首のすわりがしっかりしている
・支えてあげると座ることができる
・大人が食べるものに興味を示している様子がみられる
・スプーンの先を口に入れても押し返すことがない

上記の様子がみられたら、離乳食にチャレンジしてみましょう。

【時期別】離乳食の進め方とおすすめメニュー

ご飯を作るお母さん

離乳食のステップアップはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、時期別の離乳食の進め方とメニューを紹介していきます。

【初期】生後56ヶ月のとき

離乳食を始めるタイミングは、赤ちゃんの首がすわっており、支えがあれば安定して座れるようになったときです。また、大人が食事をしているのを見つめている、口をモグモグさせる、よだれが出るなどのサインが出ることもあります。

食材例:にんじん・かぼちゃ・かぶ・だいこん・絹豆腐・白身魚

離乳食の最初は11回、朝あげることからはじめます。
最初の1週間は、お米に対して10倍の水で作った「10倍がゆ」を裏ごしした「つぶしがゆ」です。初日はその上澄みだけでもOKです。
はじめは小さじ1杯分程度からですが、食べきれなくても大丈夫です。この時期の離乳食は栄養のためではなく、赤ちゃんの舌と身体に母乳・ミルク以外の食べものを教えてあげることが目的です。
慣れてきたら小さじ1杯から2杯、3杯と量も少しずつ増やしていきます。1週間で小さじ3杯まで食べられるようにゆっくり進めましょう。とはいえ、赤ちゃんのペースに合わせてあげてくださいね。

2週間目からは、すりつぶした野菜もあげてみましょう。固さは「つぶしがゆ」を目安にしてください。一気にいろいろな食材をあげるのではなく、種類はひとつずつ増やします。汁気が少ない野菜にはお湯や出汁をちょっぴり加えてください。初めてあげる食材の場合は、まずは少量をあげてください。また、異常が出たときでも小児科に行ける平日の午前中に始めるのがおすすめです。

野菜に慣れてきたら豆腐や白身魚など、タンパク質のものにもチャレンジしてみましょう。白身魚には、食べやすいようとろみをつけてあげてください。

また、この時期、母乳やミルクは欲しがるだけあげて大丈夫です。ただし、食事のリズムを作っていくためにも、授乳のタイミングを意識してみてください。

【中期】生後78ヶ月のとき

食べることに慣れ、母乳やミルク以外のものを口にすることが習慣化していきます。ペースト状の離乳食をモグモグできる、ごっくんが上手にできるなど、食事の基本動作が身に付いてきた頃です。歯が生え始める赤ちゃんも多く、柔らかいものなら噛めるようになります。

食材例:パン(ミルクや出汁スープで煮る)・麺類(茹でたあと米粒くらいの大きさにカット)・いも類・タマネギ・ほうれん草(葉部分)・白菜(葉部分)・果物類・赤身魚・鶏ささみ(ひき肉状にする)

気を付けたいのは食事のバランスです。おかゆや野菜を中心に、鶏のささみや白身魚なども与え、たんぱく質が不足しないように注意しましょう。

離乳食の回数は朝夕の2回に増やします。1回の離乳食であげる量は1回食のときと同量です。おかゆはお米に対して5倍の水でつくる5倍がゆ(全がゆ)にします。野菜や魚などの固さの目安は豆腐程度です。

固ゆでにした卵黄や乳製品(ヨーグルト)もあげられます。ただし、これらは一般的にアレルギーの可能性が高い食材でもあるので、あげるときは慎重にしましょう。

アレルギーの可能性がある食材の代表例卵、小麦、乳製品など

【後期】生後911ヶ月のとき

ほとんどの赤ちゃんに歯が生えており、食材を前歯でかじってモグモグできる頃です。調味料や植物油なども少量なら使えるので、食材のバリエーションが一気に広がります。さまざまな食材を取り入れてみてください。

食材例:パスタ(食べやすい長さにカット)・とうもろこし・バナナ・きのこ類・しらす干し・納豆・レバー・青魚・豚肉・牛肉(小さめのハンバーグなど)

1歳が近づいてきたら、13回のペースで離乳食をあげはじめましょう。食事のバランスやリズムを整えて、大人と同じ時間に食べる癖をつけます。

手でつかんで食べられるようなメニューにすると、指先の発達も期待できるのでおすすめです。食材の固さの目安はバナナ程度。手づかみ食べができる形・サイズにカットしてあげましょう。

味付けも、塩・醤油・味噌も薄めであればOKです。大人のものと一緒に煮込み、味つけのときに赤ちゃんの分だけ取り除くのもよいですね。

【完了期】:生後1年~1年半のとき

1日3回の離乳食が定着し、手づかみ食べなども含めてしっかり食べられるようになる時期です。離乳食から幼児食に移行する期間でもあるので、手づかみで食べやすいおにぎりや野菜スティックなど、子供が選びながら楽しんで食事ができるように工夫しましょう。
奥歯が生えそろっていない子も多いため、食材は引き続き噛み切りやすい硬さにしましょう。体も大きくなり、活動量も多くなる時期なので、食事以外の補食も取り入れていきます。

ここまでくれば、ほぼ大人と同じ食事が食べられます。スプーンやフォークも用意しますが、まずは手づかみ食べから。小さめのおにぎりやカットした野菜を出してあげます。噛み切る練習のために、一気に口の中に入れられないサイズにしておくことがポイントです。生ものや濃い味つけは引き続き控えましょう。

大人と同じ食生活のリズムを確立するのもこの時期です。ママ・パパと一緒に食卓を囲むのを当たり前にしたいですね。

以下は、離乳食の時期別におすすめの食べ物を紹介しているため、ぜひ離乳食を作る際の参考にしてください。

 

炭水化物

ビタミン・ミネラル

たんぱく質

離乳初期

・おかゆ(つぶしがゆ~10倍がゆ)
・食パン(耳は除く)
・うどん

・だいこん
・にんじん
・かぶ
・かぼちゃ
・じゃがいも
・バナナ
・りんご(すりおろす)

・白身魚(タイ、ヒラメなど)
・しらす
・絹豆腐

離乳中期

・おかゆ(全がゆ)
・食パン
・うどん

・タマネギ
・ほうれん草(葉の部分)
・白菜(葉の部分)
・いちご
・桃
※果物は種や繊維に注意

・鮭
・ツナ(水煮)
・鶏ささみ
・鶏むね肉(皮と筋は取る)
・卵黄(固ゆで)
・木綿豆腐
・プレーンヨーグルト
・カッテージチーズ

離乳後期

・ごはん(軟飯)
・パン
・(菓子パン除く)
・パスタ
・うどん
・ホットケーキミックス

・とうもろこし
・きのこ類(細かく刻む)
・トマト
・ピーマン
・もやし
・キウイ
・メロン

・青魚(マグロ、カツオなど)
・豚肉・牛肉(脂身を除く)
・レバー
・全卵(固ゆで)
・高野豆腐
・煮大豆

離乳完了期

・ごはん
・パン(菓子パン除く)
・パスタ
・うどん
・そうめん
・ホットケーキミックス
・春雨

・野菜全般
・果物全般(パイナップル・マンゴーを除く)
・海藻類
・ごま

・脂の少ない肉全般(ハムなど加工品は避ける)
・魚介類全般(いかやたこ、加工品は避ける)
・乳製品全般(生クリームは避ける)

 

離乳食を始める際に知っておきたい豆知識

ここでは、離乳食を始めるにあたって押さえておきたいポイントを解説します。

栄養バランスを考える

離乳食の栄養バランスを考えておくことは、非常に重要なポイントです。特に炭水化物・ビタミン・ミネラル・たんぱく質は不足しないようにしましょう。

炭水化物は、エネルギー源となる大事な栄養素です。米やパン、麺類や芋類に多く含まれています。

ビタミン・ミネラルは、体内の代謝に深く関わっており、体調を整える栄養素です。野菜や果物などに多く含まれています。

たんぱく質は筋肉など体の組織を作る材料になる栄養素です。肉や魚、卵や大豆製品に多く含まれています。

一度に何品も作るのが大変な場合は、ひとつの料理にさまざまな種類の食材が入るように意識してみてください。

不足しがちな栄養素も知っておく

母乳やミルクだけでは不足しやすい栄養素を補うことも大切です。特に鉄分は不足すると貧血の原因になるため、離乳食の中で意識して取り入れてみてください。

鉄分は大豆製品やほうれん草などにも多く含まれていますが、より効率的に摂れるのが赤身の肉や魚介類などの動物性食品です。植物性食品よりも吸収されやすいため、離乳食のメイン材料として使うのがおすすめです。

離乳食だけでは不足しやすい栄養素を補完する目的の商品である、フォローアップミルクを併用してもよいでしょう。

離乳食で与えてはいけない食品を知っておく

離乳食を食べる月齢では、食べてはいけない食品も多くあります。

中でも注意したいのが、はちみつです。はちみつにはボツリヌス菌の芽胞(耐久性の高いカビの胞子のようなもの)が混入していることがあります。大人が食べても免疫系が菌の繁殖を抑えてくれるため問題ありませんが、腸内環境が整っていない赤ちゃんが食べると乳児ボツリヌス症を起こすこともあります。1歳を超えるまでは、はちみつを使うのは避けましょう。

赤ちゃんにはちみつをあげてはいけない理由については、以下の記事で解説しています。
赤ちゃんにはちみつが危険な理由は? そのほか注意すべき食品も紹介

そのほか、生の牛乳や生肉・魚、生卵なども気を付ける必要があります。必ず加熱してからあげてください。刺激の強い香辛料なども控えましょう。あくまで基本の食材をメインとし、徐々に食材の幅を広げていくことが大切です。

離乳食時におすすめのグッズ

離乳食時にあると便利なグッズを、使用時期はいつからなのかもあわせてご紹介します。

※なお、掲載画像は一例となります。

初期~中期はまとめて冷凍が楽チン!

下ごしらえが大変な割に食べる量が少ない離乳食初期や中期は、まとめて作って冷凍保存しておくと楽チンです。1食分ずつ取り出せる小分け冷凍トレーなら、必要な分だけ解凍できて作り置きにも便利です。

離乳食には赤ちゃん専用スプーンを

離乳食用のスプーンは食べさせやすい形状になっているのがポイント。食器とセットになっているものもおすすめです。ケース付きを購入すれば、外出時の持ち運びにも便利です。

中後期~完了期まで役立つエプロン

自分で食べ始める中後期からはエプロンも用意しましょう。清潔に保ちやすい素材(シリコンなど)のものや、食べこぼしをキャッチできるポケット式のものがおすすめ。

ほかにも便利グッズはたくさん。育児をしながらの離乳食作りは大変ですが、上手に便利グッズなどを活用して、離乳食の時期を楽しんでくださいね。

赤ちゃんが離乳食を嫌がる場合はどうする?

 

離乳食をあげていると、赤ちゃんが嫌がって食べてくれないときもあります。赤ちゃんが嫌がったらどうすればよいのでしょうか。

無理に食べさせない

赤ちゃんが嫌がるときに無理に食べさせようとするのは逆効果です。そもそも、赤ちゃんの食事量は安定するものではありません。用意した量を食べきることを優先せず、焦らずに見守りましょう。

食べない日が続く場合は、授乳の量や時間を調節して離乳食の時間にお腹がすくようにするのもひとつの方法です。体を使った遊びを一緒にして、離乳食がおいしく食べられるようにしてあげるのも良いですね。

授乳の間隔をあけてみる

離乳食を食べないからお腹が空いているだろうと思いこまめに授乳してしまっていませんか?離乳食を食べないときは、授乳の間隔をあけてみるのもおすすめです。授乳の間隔をあけると、お腹がすいてきて離乳食を食べてくれるようになるかもしれません。

飲み込みやすいように調理する

口の中に食材が張り付き、飲み込みにくくて嫌がっている可能性もあります。とろみ付きのあんをかけてみたり、シチューのような煮込み料理風のメニューにしたりすると飲み込みやすくなります。

ほかにも、食材の硬さや大きさを変えるだけで飲み込みやすくなることもあります。赤ちゃんの好みに合わせて、いろいろ試してみてください。

離乳食は人肌程度の温度にする

離乳食の温度も重要です。できたてで熱いままの離乳食ではやけどの原因になることがあります。一方で、冷たすぎる離乳食も食べにくいものです。

赤ちゃんがゆっくり食べていて離乳食が冷めてしまった場合は、電子レンジで人肌程度に温め直すのがおすすめです。適温にするだけで赤ちゃんが食べてくれる場合もあるため、離乳食の温度もチェックしてみてください。

離乳食をあげる時怖い顔になっていない?

離乳食を絶対食べさせなきゃ!と気負うあまり、ママが怖い顔になっていませんか?赤ちゃんは、最も信頼できる存在であるママの表情をよく見ています。

食べてくれるかな?と不安そうな顔をしていたり、絶対に食べさせないと!と焦ったような顔をしていたりすると、敏感に感じ取って食事の時間が楽しいものでなくなってしまいます。

笑顔で明るい離乳食の時間をつくるように、気持ちにゆとりをもって離乳食をあげましょう。赤ちゃんの食欲や成長は人それぞれ違うものなので、思うようにいかなくて当然です!食事の楽しさを感じてもらうつもりで、気負いせずに楽しみながら離乳食タイムを設けてみてはいかがでしょうか。

幼児食への移行のタイミングは?

幼児食に移行するタイミングは1歳~1歳半ごろが多いです。自分の前歯で食べ物を噛み切り、噛み潰せるようになったら徐々に幼児食に移行してみましょう。

幼児食なので、大人と完全に同じものを食べるわけではなく、大人の食事よりも柔らかくする、薄味にするなど、固さや大きさは調整が必要です。大人と同じものが食べられるのは3歳ごろからなので、それまでは幼児食で食事そのものや食べ物に慣れさせておきましょう。

まとめ

離乳食は、赤ちゃんにとってもママ・パパにとっても初体験の連続です。最初は戸惑うことや不安に思うことも多いですが、家族で楽しく食べる体験は何物にも代えがたいもの。心にも体にも栄養が届けられるように工夫してみてくださいね。

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