麻酔を使わず痛みを和らげる?話題の出産方法『ソフロロジー式』って?
日本で代表的な出産方法といえば「ラマーズ式」と呼ばれるものですが、新たに「ソフロロジー式」という出産方法が話題になっています。あまり聞きなれませんが、ヨーロッパでは50年以上続く出産方法。日本でも実は30年ほど前から取り入れられており、少しずつ普及しています。
今回は、そんなソフロロジー式の内容やメリット、ラマーズ式との違いについてご紹介します。
目次
リラックスした状態で出産、ソフロロジー式って?
ソフロロジー式とは、リラックスをした状態での出産を目的にした出産方法です。
妊娠中からソフロロジー式のエクササイズやイメージトレーニング(後にご説明します)をすることで、前向きな気持ちで出産に臨めるといわれています。また、その前向きな気持ちから出産に対する不安や恐怖を減らせるともいわれています。
それに対して、日本で主流なのは「ヒッヒッフー」という呼吸法で知られるラマーズ式です。ラマーズ式は、自然な子宮収縮による出産を目的とした出産方法。ゆっくりと息を吐くことで緊張がほどけ、痛みから意識をそらせるといわれています。
ママさんと赤ちゃんにうれしい効果!ソフロロジー式のメリット
実際にソフロロジー式を取り入れた出産には、どんなメリットがあるのでしょうか。
陣痛や出産の痛みが和らぐ
陣痛や出産の痛み・恐怖を和らげられることが、ソフロロジー最大のメリットだとされています。妊娠中のトレーニングで培った前向きな気持ちは、陣痛の痛みや苦しみを出産に必要なパワーに変えられます。また、ソフロロジー式で上手くリラックスできると、心と体の緊張がほぐれて痛みを感じにくくなるといわれています。
産後の回復が早まる
出産時に恐怖や不安で体がこわばってしまうと無理な力がかかって、ママさんは疲労困憊してしまうもの。ソフロロジー式ではリラックスした状態で出産に臨めるように準備をするので、出産時の体力消耗を抑えて産後の回復に繋げらるといわれています。
赤ちゃんに十分な酸素がいきわたる
赤ちゃんにしっかり酸素がいきわたり、酸欠などのリスクが減らせるといわれています。また、産道の圧迫感も弱まるとされ、スムーズな出産の手助けにもなります。
妊娠中のトレーニングが必須!ソフロロジー式の基本
ソフロロジー式の基本は、「イメージトレーニング」「エクササイズ」「呼吸法」です。ここでは、それぞれの概要について簡単にご説明します。
イメージトレーニング
ソフロロジー式では、特にイメージトレーニングが重要視されています。出産に向けて、いつでもリラックスした状態になれるように気持ちをコントロールしていくのです。お腹の赤ちゃんのことをイメージしたり楽しかったことを思い出したりたりして、自分の中でリラックスした状態になれるポイントを見つけましょう。このようなトレーニングによって気持ちをコントロールすることで、出産に対して「赤ちゃんに出会うための必要な時間・エネルギー」とポジティブに捉えられるようになるといわれています。
エクササイズ
ソフロロジー式のエクササイズの目的は、自分の体に意識を集中させて、心と体のバランスをとること。ヨガの動きや考え方を取り入れ、赤ちゃんと自分の体に意識を向けて体に起きている現象を理解することを目指します。
呼吸法
ソフロロジー式の呼吸法は、鼻からゆっくりと息を吸い、口を少し開けてゆっくりと長く吐き出す「腹式呼吸」が基本です。この呼吸法を続けると、陣痛がきても無駄な力が入りにくいといわれています。また、赤ちゃんが産道にいるあいだもゆっくりと十分な酸素を送り続けられるので、赤ちゃんが健康的な状態で産まれるともいわれています。
最近では、ソフロロジー式を取り入れている産院も増えてきています。出産を控えている妊婦さんは、一度検討してみてはいかがでしょうか。