シムス位とは?妊娠中の安眠・腰痛対策におすすめ!
妊娠中はお腹が徐々に大きくなってくるため、今までのような姿勢で寝ることが難しくなりますよね。人によっては寝付けなかったり、息苦しく感じたりすることもあります。そんなときは「シムス位」で寝るのがおすすめです。
今回は、シムス位で寝るメリットと、シムス位のとり方について紹介します。
シムス位とは?
「シムス位」とは、妊娠中でもリラックスして睡眠がとれる寝姿勢のことをいいます。
妊娠するとお腹が大きくなり、圧迫感から寝苦しくなります。寝返りが打ちにくくなり、充分な睡眠がとれなくなることも多いため、妊娠中の安眠対策のひとつとしてシムス位のとり方を覚えておくと良いでしょう。
シムス位がおすすめなのは、お腹の重みが増す妊娠後期です。また、背中が布団につかないことで蒸れにくいため、夏に体温が上がって眠れない妊婦さんもぜひ活用してください。
シムス位は、妊娠中の腰痛対策にも効果的です。お腹が大きくなると、いわゆる「腰を反らせた姿勢」になり、妊娠によるホルモンの影響もあって腰痛に悩まされますが、シムス位は腰のつらさをやわらげて眠りにつきやすくします。
シムス位を妊婦さんにおすすめする理由
妊娠中のシムス位のメリットとしては、次の3つがあげられます。
・お腹を守る安心感がある
シムス位は、お腹を守るポーズです。赤ちゃんが育つお腹を無防備にさらすことなく、自然にガードできるため、妊婦さんは安心して眠れます。
また、肩と両足の3点が布団についてしっかり寝姿勢を支えることで、安定した寝心地です。
・仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)を予防できる
シムス位をとると妊娠中でも安定した横向き寝ができるため、仰臥位低血圧症候群の発症を防げます。
仰向き寝は最も安定した寝姿勢ですが、妊娠中は大きなお腹が背中の下大静脈を圧迫し、低血圧を引き起こすリスクがあるため、避けたほうが無難です。これが「仰臥位低血圧症候群」と呼ばれる症状ですが、シムス位を活用すれば仰向け寝を防げます。
とくにおすすめなのは、身体の左側を布団につける左側臥位です。普段から仰向き寝が好きな妊婦さんは、ぜひシムス位を活用してください。
・お腹を重苦しく感じない
シムス位はお腹を押しつぶすことなく敷布団に預けることができるため、重苦しさを感じにくい寝姿勢です。足もリラックスして伸ばせて、疲れやすい妊婦さんの身体をしっかり休められます。
妊娠後期になると、子宮の収縮や胎動による違和感で眠りが浅くなりがちですが、シムス位は妊婦特有の違和感をやわらげる効果も期待できます。
シムス位のとり方
シムス位は、特別な道具を必要とせず、誰でも自然ととれる寝姿勢のことです。次の手順で姿勢を安定させましょう。
・シムス位の姿勢をとる手順
1.体の左側を下にして、横向きに寝る
2.身体をややうつ伏せ気味にし、下の左足を楽な位置に伸ばす
3.上側の右足は太ももの付け根から曲げ、左足より前に出して置いて安定させる
4.右手は肘で曲げて前に出し、楽な位置で安定させる
5身体の下になる左手は、体の後ろで自然に伸ばす
左側を下にして寝る手順を紹介していますが、寝姿勢の好みは個人差が大きいため、右側を下にしてもOKです。足や手の位置を寝やすいようアレンジして、自分が一番リラックスできる姿勢を見つけましょう。
姿勢が安定しない場合は、座布団やクッションを足に挟むか、市販の抱き枕を利用すると楽になります。とくに抱き枕はお腹まわりの隙間を埋めるため、赤ちゃんのいるお腹の保護にもぴったりです。
出産後に授乳枕やお座り用のクッションに活用できる抱き枕を選べば、長く使えて無駄がありません。抱き枕を購入する際は、できるだけカバーを取り外すことができ、洗濯していつも清潔に使える商品を選びましょう。
まとめ
妊娠中はつわりをはじめ、さまざまな身体の不調に悩まされます。リラックスできるシムス位を活用して、できるだけ身体を休めて出産に備えましょう。
妊娠は女性の身体にとって負担が大きいため、しっかり睡眠をとることが大切です。お腹が重苦しいとき、腰の傷みがあるときにもシムス位が役立つので、お昼寝にもぜひ試してみてください。