正中線とは?妊娠線との違いやできたときの対処方法を解説
妊娠中は赤ちゃんの成長を実感する一方、ママの体も変化していきます。お腹が大きくなると現れる正中線もそのひとつです。濃くなっていく正中線をみると、そのまま残ってしまわないか不安を覚えるママもいるでしょう。今回は、正中線と妊娠線の違いや、正中線を薄くするための簡単な対処方法をご紹介します。
目次
そもそも「正中線」とは?
正中線とは、妊娠中にみられる生理現象のひとつで、お腹の真ん中にできる1本の黒い縦線のことです。
そもそも、正中線は細胞分裂の名残として男女問わず存在しています。ただし、通常は白色や透明で目立たず、ほとんど確認できないです。
しかし、妊娠20週前後になると、次第にお腹も大きくなり、正中線がはっきりとわかるようになります。多くの妊婦の方にみられるため、珍しいことではありません。
正中線が現れる理由は2つあります。1つめの理由は、お腹が大きくなるにつれて皮膚が薄くなることです。お腹が大きくなると、皮膚が引っ張られて正中線が目立ちやすくなります。
2つめの理由は、ホルモンバランスの変化でメラニン色素が増えることです。妊娠中、赤ちゃんを育むためにプロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンの分泌量が増加するにともない、メラニン色素も増加します。メラニン色素は色素沈着を起こすため、正中線が黒っぽく見えるようになるのです。
とはいえ、正中線の現れ方には個人差が大きく、妊娠初期から目立ちはじめる方もいれば、妊娠後期になっても正中線が目立たない方もいます。
正中線と妊娠線の違い
正中線と妊娠線は、両方ともお腹にできやすいものですが、同じものではありません。
正中線は、妊娠中にできる一時的な生理現象のひとつです。産後になるとほとんどが自然に薄くなっていきます。また、生まれてからずっとある線なので、妊娠が要因でできた線ではありません。
妊娠線は、妊娠中に妊娠が要因でできる線です。正式名称は線状皮膚萎縮症(ストレッチマーク)と呼ばれ、完全に消すことは難しいようです。
妊娠するとお腹が大きくなるため、皮膚の伸びが追いつかず肉割れの状態が続きます。最初はピンク色や赤紫色の線ですが、次第につやのある白色に変わります。これが妊娠線です。
また、妊娠線はお腹が大きくなる妊娠5~6ヶ月ごろから目立ちはじめ、お腹、お尻、バスト周り、太もも、二の腕などにも現れる人もいるようです。
正中線はできても自然に薄くなりますが、妊娠線は残ってしまう場合が多いものなので、できないように予防することが大切です。
正中線を目立たなくする対処方法
正中線は産後に自然と薄くなるものですが、その時期には個人差があります。なるべく早く正中線を薄くするためには、皮膚のターンオーバーを整えることが大切です。新陳代謝が高まれば、メラニン色素の排出を促すことができ、はやく正中線を目立たなくすることができます。
対処方法①お腹の皮膚を保湿する
お肌に潤いを与えることで、新陳代謝を高めることができます。正中線の部分を中心に、オイルや保湿クリームを活用しましょう。また、葉酸入りのものを使用することで、新陳代謝を促す働きが期待できます。
対処方法②ビタミンCを積極的にとる
メラニン色素の過剰生成を抑える働きがあるビタミンCをたっぷり補いましょう。ビタミンCには、すでにある色素沈着を弱める効果もあるため、日ごろから野菜や果物を積極的に摂るよう心掛けてください。
ビタミンCは、葉酸や鉄分、カルシウムの吸収もサポートする作用があるので、妊娠中から意識して摂りたいビタミンです。
対処方法③生活習慣を見直す
健康的な生活は、ホルモンバランスを整えるうえでも重要です。入浴や腹巻きでお腹を温めて、血の巡りを良くし、新陳代謝を活性化させましょう。
また、十分な睡眠で新陳代謝を促すことも意識してください。忙しくて短時間睡眠が続く状況でも、睡眠の質を高めることで効果を実感できるでしょう。
まとめ
正中線の原因は、お腹が大きくなることでの皮膚の変化と、ホルモンバランスの影響によるものです。妊娠による一時的な症状であり、産後にホルモンバランスが整えば自然に目立たなくなります。生活習慣を整えたり、お肌をケアして新陳代謝を促したりすることで軽快しますので、心配しすぎず適切に対処していきましょう。