着床出血と生理の違いとは?見分け方と妊娠初期に起こる出血の注意点
妊娠すると、少量の出血が起こる「着床出血」がみられることがあります。しかし、着床出血なのか生理が始まったのか判断することは大変難しいものです。
今回は、着床出血と生理の違いや、そのほかの出血理由について解説します。妊娠検査薬で確かめる前に、どのような特徴があるのかポイントを押さえておきましょう。
着床出血とは
着床出血とは、受精卵が着床するときの出血のことです。着床するときに子宮内膜の血管が傷つけられ、少量の出血が起こる現象をいいます。
妊娠した人全員にあるものではなく、実際には4人に1人より少ない程度といわれています。着床出血が起こりやすいのは、妊娠超初期である妊娠4週目ごろです。一般的な生理周期とタイミングが重なるため、着床出血なのか生理による出血なのか見分けが付きにくいのです。
着床出血と生理の違い
着床出血と生理は、時期以外にも似ている点が多いですが、違いはあります。見分けるポイントは下記です。
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着床出血 |
生理 |
色 |
おりものに近いピンク色や鮮やかな赤、茶色っぽいものまで人それぞれ。 |
赤~暗い赤。血液の塊が出ることがある。 |
出血量 |
少量であることが多い。 |
2日目にかけて増え、その後徐々に少なくなる。 |
期間 |
1~2日程度 |
4~7日程度 |
腹痛、その他の症状 |
お腹の奥がチクチクと痛む。軽い生理痛に似ている。 |
人によっては強い腹痛が起こる。 |
基礎体温 |
出血後も体温は高いまま。 |
生理が始まると下がる。 |
着床出血と生理はどちらも個人差が大きく、どちらかの特徴に当てはまっていても確実とはいえません。生理だと思っていても、実は着床出血だったということもあります。判断が難しい場合は、病院やクリニックに相談しましょう。
妊娠初期に起こる出血の注意点
妊娠初期の出血は、着床出血以外の理由で起こっている可能性があります。出血の要因としてあげられるのは以下の症状です。
<妊娠に関する症状>
子宮外妊娠 |
受精卵が卵管や卵巣、腹膜など子宮以外の場所に着床してしまうことです。妊娠初期に着床出血と似たような出血が起こることがあります。 |
絨毛膜下血腫 |
子宮の内側にある絨毛膜と子宮内膜の間に着床出血が溜まり、血の塊になる症状のことです。少量であれば問題ないことがほとんどですが、出血が続くときや、塊が大きい場合は病院での処置が必要になります。 |
<妊娠以外で考えられる症状>
排卵期出血 |
体内のホルモン変化によって子宮内膜から出血する現象のことです。排卵の数日前に起こり、ピンクや茶色の少量の出血がみられます。 |
子宮頸管ポリープ |
子宮頚管にポリープができ、少量の出血を起こす症状です。ほとんどの場合が良性で、妊娠中は経過観察になることが多いといわれています。 |
出血する原因は、妊娠によるものとそうでないものが考えられますが、以下の特徴が当てはまる場合は要注意です。
・ナプキンが必要なぐらいの出血量
・真っ赤な鮮血
・長期的な出血
・痛みをともなう出血
このような症状がみられたら、身体になんらかの異変が起きている可能性があるためすぐに医師に相談しましょう。
妊娠検査薬はどのタイミングでするの?
着床出血とみられる出血が起こると、妊娠しているのか気になるところですが、妊娠検査薬は着床後すぐには反応しない場合があります。妊娠検査薬を使うなら、生理予定日のおよそ1週間後から使用しましょう。
出血後の妊娠検査薬で陽性だった場合、着床出血であった可能性が高いです。ただし、妊娠検査薬の結果は100%正しいものではありません。結果がどちらであっても生理の遅れや気になることがあれば、ひとりで悩まずに婦人科に相談しましょう。
まとめ
いつもと違う出血が起こると、身体にどんな変化が起こっているのか不安になりますよね。特に生理と着床出血は特徴が似ていますが、出血量や症状には多少違いがあるので着目してみましょう。出血量や体調不良など、身体に異変を感じるときは、早めに病院を受診してください。