早生まれって損なの!?特性を理解して強みを活かそう
早生まれだと「損」「不利」などと聞いたことはありませんか。入園や入学の時期、体格や学力への影響など、さまざまな観点から比較してしまう方もいるでしょう。
しかし、早生まれだからこそ得する点もあるのです。今回は、早生まれとは何か、どのようなことが早生まれのメリット・デメリットと言われているのかについて紹介します。
目次
早生まれとは
早生まれとは、1月1日から4月1日の間に生まれた人を指します。この言葉の由来には、「数え年」という日本独特の年齢の数え方が関係しています。
数え年では、生まれたときが「1歳」です。ママのお腹の中で過ごした妊娠期間(約10ヶ月)も年齢に含めているためと考えられています。
生まれた年を1歳とし、新年を迎えるたびに年齢を重ねるため、早生まれの子は遅生まれ(4月2日から12月31日生まれ)の子と比べて1歳早く小学校に入学することになります。4月2日以降に生まれた子が数え年8歳で入学するのに対し、1月1日から4月1日までに生まれた子は数え年7歳で入学するのです。
「早生まれは損」といわれる理由
「早生まれは損」と考え、生まれ月にこだわり計画的に妊活する方もいます。早生まれのデメリットとしてどのようなことが挙げられるのか紹介します。
学力・体力面
保育園や幼稚園、小学校低学年の時期は、早生まれの子と遅生まれの子を比較して、学力や体格の差が気になってしまうという声があります。
我が子が周りの子についていけるか、勉強や集団行動で苦手意識をもってしまうのではないかという不安を抱えることもあるかもしれません。
保活
0歳児を対象とした認可保育園への入園は、早生まれの子どもにとって不利になる可能性があります。産後56日間は就業禁止という労働基準法の規定により、多くの認可保育園で生後57日以降からしか預かりができないためです。
2月3日までに生まれたら0歳児クラスへの4月入園が可能ですが、2月4日以降に生まれたら1歳児クラスへの入園となり、競争率が高くなります。
児童手当の受給期間
児童手当は、子どもが0歳から15歳の誕生日後の最初の3月31日までの期間支給されます。早生まれの場合は誕生日からすぐに3月31日を迎えてしまうため、遅生まれと比べて支給期間が短く、総支給額も少なくなります。
早生まれにはメリットもある!
早生まれには、学力や体力面での不安など、デメリットが多く見えるかもしれません。しかし、早生まれならではのメリットもたくさんあります。
ほかの子より早く教育が始まる
早生まれの子は、3歳に近い時期に3年保育の幼稚園に入園できるため、遅生まれの子と比べて早くから教育を受けられます。周りの子の影響や先生の指導によって、トイレやお着替え、お片付けなどの自立した行動を早い段階で身につけられるのは大きなメリットです。
遅生まれの子から刺激を受ける
幼稚園や小学校の時期は生まれ月による個人差が大きく、特にスポーツ面では体格に恵まれた遅生まれの子が有利になることもあります。
早生まれの子は、同学年のなかで成長の早い子と切磋琢磨することで、勉強面でも運動面でも多くの刺激を受けながら成長できるのです。
生涯賃金が多くなる
早生まれの場合、生涯で受け取る賃金が多くなるメリットもあります。
多くの企業では新卒の入社を4月に設定し、定年退職の時期を誕生日に合わせています。退職金の算定基準として勤続年数を用いる企業が多いため、早生まれの人は遅生まれの人よりも長く働くことができ、その分多くの給与を受け取れるのです。退職金も少し多くなる可能性があります。
まとめ
早生まれについて、学力や体力、保活の面で不安を持つ人もいますが、メリットもあります。また、成長するにつれて生まれ月の差が影響する場面は減り、デメリットと感じることはなくなっていくでしょう。
早生まれでも遅生まれでも、子ども一人ひとりの個性や成長に合わせて柔軟に向き合い、その子らしく育つことを応援していきましょう。