完全ミルクに移行したい!始めるタイミングやポイントを解説
体調や仕事の都合で、母乳育児から完全ミルク育児に切り替えたいと考えている方もいるのではないでしょうか。完全ミルクに移行すると、母乳育児では得られないメリットもたくさんあります。今回は、完全ミルク育児を始めるタイミングやメリットなどについて解説します。
目次
完全ミルクはいつから始める?
完全ミルクに切り替えるタイミングは、ママ・パパの都合に合わせていつからでも大丈夫です。完全ミルクに切り替える理由はさまざまで、下記のような事情が多く見られます。
・母乳があまり出なくて、赤ちゃんに十分な量をあげられない
・持病の影響で、薬を飲まなければいけない
・仕事へ復帰したいので、母乳育児を終わりにしたい
どのような理由であっても、完全ミルクに切り替えるには十分な理由です。「母乳で育ててあげられなくて申し訳ない」という気持ちをもつ必要はないので安心してください。
完全ミルクに移行するメリット
完全ミルクにすることで得られるメリットも多くあります。
ママだけに負担が集中しなくなる
母乳育児を続けていると、授乳はママしかできません。しかし、完全ミルクならパパに授乳してもらうことも可能です。
夜中の授乳をパパにお願いできるのでママが睡眠時間を確保できたり、しっかり身体を休ませたりなど、ママの心身への負担を軽減できるのが大きなメリットです。
赤ちゃんがどのくらいミルクを飲んだかが具体的にわかる
ミルクなら飲んだ量がはっきりわかるので、赤ちゃんがどれくらい飲んだか把握しやすいのも利点です。母乳の場合、実際に赤ちゃんがどれくらい飲んだかはわかりません。本当に授乳量が足りているのか不安になるママ・パパも多いのではないでしょうか。
ミルクは作った量や飲み残した量が一目でわかるので、赤ちゃんの体重増加量などに合わせて体調管理しやすくなります。
外出が楽になる
完全ミルクにすると、外出先で授乳場所を探す必要がなくなるのもメリットです。完全ミルクであれば、ちょっとしたベンチなどでも授乳できます。
授乳ケープなどもありますが、それでも開けた場所で授乳するわけにはいきません。お出かけ先も授乳室が整っているところに限られるので、思うように外出できないと感じる方もいます。
哺乳瓶やお湯を入れた水筒など持ち物は多くなりますが、思い立ったときにすぐ授乳できるのは完全ミルクならではのメリットです。
ビタミンD不足の心配がない
母乳にはさまざまな栄養素が含まれていますが、ビタミンDが不足しがちとされています。
一方、粉ミルクには十分なビタミンDが含まれており、不足する心配がありません。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する作用のある重要な栄養素です。
不足すると、骨の形成や身長の増加に影響を及ぼしたり、「くる病※」にかかったりするおそれがあります。
※くる病・・・カルシウムやリンの不足により、骨がもろくなってしまう病気
完全ミルクへ移行する際のポイント
完全ミルクに切り替えた後は、以下のようなポイントに注意します。
赤ちゃんと触れ合う時間を意識的につくる
ミルクは母乳よりも消化が遅く授乳間隔が空くため、スキンシップが減る可能性があります。
授乳以外でも抱っこしてあげたり、一緒に遊んだりする時間を確保して、赤ちゃんと意識して触れ合うようにしてみてください。
粉ミルクの量は缶に記載された月齢別の規定量に従う
粉ミルクは多ければ多いほど良いわけではありません。ミルクの缶には月齢ごとの目安量が書かれているので、規定量に従って調乳します。自己判断で濃くしたり薄めたりすると、十分な栄養が得られない・赤ちゃんの体調に悪影響が生じるおそれがあるので避けましょう。
哺乳瓶の乳首は月齢に合ったものを使う
ミルクを規定量で作っているのにあっという間に飲み切ってしまったり、逆に飲み切るまでに時間がかかりすぎたりする場合は、乳首が合っていないサインです。
試しに違う形状の乳首に変えて、様子をみてください。
授乳間隔をある程度決めて飲ませる
完全ミルクの場合、授乳時間の間隔は3~4時間程度が目安です。母乳のように欲しがるだけあげていると多くなるので、授乳時間のスケジュールを決めておくようにします。
離乳食が始まったら離乳食→ミルクの順で与える
離乳食とミルクを併用している場合は、離乳食をあげた後にミルクを飲ませるのが基本です。先にミルクをあげてしまうと満腹になってしまい、離乳食の進みが悪くなるおそれがあります。
完全ミルクを終了するタイミング
毎日の離乳食が1日3回で安定し、体重が順調に増加している場合は完全ミルクを卒業するタイミングです。いきなりミルクをやめると水分不足になる可能性もあるので、コップやストローを使ってお茶を飲む練習をしておくようにしましょう。
まとめ
完全ミルクに切り替えると、母乳育児とは違ったメリットが多く得られます。粉ミルクの缶に記載されている規定量を守りつつ、離乳食の進み具合を目安に授乳をしてみてください。
完全ミルクでの育児は、ママだけでなく、パパやほかの家族も授乳することができます。大切な赤ちゃんが元気に育つよう、ポイントを押さえてミルクを活用しましょう。