一歳半の子はどのくらい言葉を話す?言葉の教え方も
赤ちゃんの発達は個人差が大きく、一歳半で言葉を話す子もいればそうでない子もいます。おおらかに見守りながら、親子のコミュニケーションをとおして言語の発達を促しましょう。今回は、一歳半の赤ちゃんの言葉の発達について解説をしながら、家庭で言葉を教えるポイントもご紹介します。
1歳半の言語発達
赤ちゃんは1歳に近づくにつれて単語を発したり、大人の言葉に反応を示したりする子が増えていきます。なかにはうなずいたり手をふったりして、全身で感情表現をする赤ちゃんもいます。ただし、赤ちゃんの言語の発達状況やしゃべる言葉の数には個人差があります。
「あーあー」や「うまうま」といった喃語だけの子もいれば、「ママ」、「ワンワン」などの単語をしゃべる赤ちゃんもいます。多くの子は1歳の終わりごろになれば2~3語の単語を使いだし、言語機能がゆっくりと発達していきます。
言葉が出てくるのが遅いけど大丈夫?
一歳半になって赤ちゃんが言葉を話し出さなくても、神経質に考える必要はありません。
赤ちゃんの成長スピードには、個人差があり、話し出す時期はさまざまです。性別によってもその違いはあるとされ、言葉の発達は男の子よりも、言語を理解する脳の発達が著しい女の子のほうが早いと一般的に言われています。
1歳半ごろは舌やアゴが未発達で、滑舌よく話すことができない赤ちゃんが多くいます。また、大人や年長の兄弟姉妹に囲まれた生活のなかで不満がなく、なかなか言葉を発しない赤ちゃんもいたりと、環境によっても左右されます。
親としては不安になりますが、赤ちゃんの言葉が出ないことで、機能や発達の遅れを過度に心配することはありません。発達障害は、言葉の遅れだけで判断をしません。生活の様子全般を観察し、総合的に診断します。
大人が話しかけたときに赤ちゃんが反応を示しているのであれば、聴覚に問題はありません。一歳半ごろの赤ちゃんなら、自分の「欲しい」や「イヤ」という欲求を表現でき、「ママ」「パパ」といった身近なものの名前を発していれば、順調に成長していると考えて良いでしょう。
なかには、単語が音にならないとじれて、声を大きく出す赤ちゃんもいますが、あまり不安に思わず、日頃の生活のなかでその子なりの成長を見守ってあげてください。
赤ちゃんの言葉がでないことでどうしても不安な場合は、一歳半の健診時に医師や保健師に相談すると良いでしょう。身近な支援センターでも相談を受けつけています。
言葉の教え方
一歳半の赤ちゃんに言葉を教えたいときは、家族からたくさん話しかけることが大切です。
赤ちゃん自身、言葉の意味がまだわからない段階であっても、大人から声をかけてあげることで、次第に大人が発している言葉に興味を持ち始めます。赤ちゃんの場合は語彙力が不足しているため、「ちょうだい」、「どうぞ」のように、赤ちゃんでもわかりやすい身振り手振りをとりいれ、繰り返し話しかけて言葉を促しましょう。
このとき、大人が赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しむことが大切です。赤ちゃんは大人の真似をしたがるため、大人が楽しくおしゃべりする姿を見て話す意欲をもちます。
話しかけるだけでなく歌ったり、赤ちゃんと一緒に踊ったりするのも良い方法です。遊びをとおして言葉に触れることで、赤ちゃんがしっかり言葉を学び、自然と口に出す機会が増えていきます。
まとめ
言葉の発達に関して、ついまわりの子と比べてしまいがちですが、赤ちゃんの成長のスピードは一人一人異なります。一歳半で言葉に反応を示さなくても心配する必要はありません。
どうしても不安な場合は健診を利用して、医師や保健師に相談してみましょう。