おねしょする子の特徴と家族で取り組める対処方法を紹介
おねしょは、お子さまにとっても、ママ・パパにとっても繊細な問題です。夜間のおねしょは成長とともに解消されていくことが多いですが、治らないと悩んでいるママ・パパもいるのではないでしょうか。そこで今回は、おねしょをする子の特徴と家族で取り組める対処方法について紹介しますので、参考にしてください。
目次
子どもがおねしょをするのは当たり前!
おねしょとは、幼児が睡眠中に無意識に排尿してしまう状態のことをいいます。膀胱機能や自律神経の働きが未熟な小さな子どもならではの症状で、一般的には5~6歳頃までに自然と治まるといわれています。
子どものおねしょが治らなくても、病気ではありません。ママやパパが神経質にならないことが大切です。「して当然」のことなので、不安になりすぎずに成長を待ちましょう。
もし、おねしょがなかなか治らなくて不安な場合は、病院に相談することをおすすめします。医師から適切なアドバイスがもらえるので、不安が解消されるでしょう。薬を使った治療のほかに、排尿を感知するとアラームが鳴る装置を使用した治療なども受けることができます。
5歳以上でおねしょが続く場合は、夜尿症の可能性も考えられるため、病院での治療を検討してみましょう。病院での治療を行わない場合、自然治癒率は1年で10%~15%といわれていますが、治療を行った場合は、1年で50%が治癒するといわれています。
なぜ子どもはおねしょをしやすいのか
大人なら、睡眠中でも尿意が生じると目を覚ましますが、子どもは眠りが非常に深いです。そのため、大人と違って尿意が生じても目を覚ますことができずに、おねしょをしてしまいます。
また、子どもは成長途中のため、大人に比べ膀胱が小さく、溜まった尿が無意識に溢れ出てしまうこともあります。特に睡眠中、眠りが深くなると副交感神経が非常に優位に働くため、膀胱に多くの尿を溜めることができません。
大人の場合、睡眠中は尿の生成量を減らす働きがある、抗利尿ホルモンの分泌量が増えます。抗利尿ホルモンが増えると、朝まで膀胱内に蓄えられる量の尿しか生成されなくなります。
しかし、子どもの場合は抗利尿ホルモンの分泌量が未熟です。そのため、睡眠中にも多くの尿が生成されてしまい、膀胱から尿が溢れてしまうと考えられます。
おねしょをする子と一緒に取り組める対策
生活リズムを整える
おねしょは生活習慣の見直しで対策できます。夜更かしや不規則な生活は夜尿を悪化させるため、早寝早起きと食事の時間に気を付けて、生活リズムを整えましょう。
夜ごはんは早めに食べるようにして、就寝時に膀胱に尿が溜まるのを防ぎます。食後は親子のコミュニケーションタイムに使いましょう。
また、子どもは親の影響を多く受けます。子どもだけではなくママやパパもできるだけ規則正しい生活を心がけて、家族みんなで生活リズムを整えるように気を付けましょう。
3つの「お」の対応を心がける
起こさない・怒らない・落ち着かせるの、3つの「お」の対応も大事です。起こしてしまうと抗利尿ホルモンの分泌が妨げられ、よりおねしょを誘発してしまいます。また、怒ることで子どもの自尊心を損ねてしまうため、叱ることはせず、安心させてあげるように心がけましょう。
寝る前に水分や塩分を摂りすぎない
寝る前の3時間にたくさんの水分を摂るとおねしょの心配につながりやすいため、夕方以降の水分の摂りすぎに注意しましょう。また、牛乳も利尿作用があるため夕方以降はできるだけ控えるのが望ましいです。夕食後から就寝時まではお子さまの様子をみながらできればコップ1杯程度の水分に抑えることで対策ができます。
また、塩分を摂り過ぎると水分をたくさん摂りたくなってしまいます。おねしょの原因となるため、塩分の強い料理やお菓子の食べ過ぎには注意です。特に、夜ごはん後に与えるのは避けましょう。
まとめ
おねしょは子どもの成長過程で「して当然」のものです。ママやパパは必要以上に不安になったり、子どもを叱ったりする必要はありません。家族全員で生活リズムに気を付けて、おねしょが改善される環境を整えていくことが重要です。
ただし、5歳を超えておねしょがなかなか改善されない場合は、医師に相談をして治療を検討してみることをおすすめします。