子どもが数字を理解できるようになるのはいつから?
子どもにそろそろ数字の勉強をさせたい、早めに教育を始めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。子どもが数字を理解していく段階を知ると、年齢や興味に合わせて的確にアプローチできます。今回は、子どもが数字を理解する年齢や、教えるときのコツを紹介します。
数字の形が分かるようになるのはいつから?
子どもが初めに認識するのは、数字の形です。「1、2、3」といった数字の形がわかるようになるのは、2~3歳くらいとされています。あくまで数字の形を区別できるようになるだけで、数字が持つ意味までは理解していません。
また、この時期には声に出して「いち、に、さん」と読めるようになります。1~10くらいまでなら、少しずつ暗唱できるようになるでしょう。数字以外の言葉を覚えていくのと同じ感覚です。普段の子どもとの会話のなかで、数字を声に出すようにすると覚えやすくなります。数え歌や絵本などを使い、子どもの耳に入るよう積極的に話しかけてみてください。
数字を数えられるようになるのはいつから?
3~4歳くらいになると、ものを指さしながら「1、2、3」と順番に数えられる子が増えてきます。3歳くらいで約50%の子どもが「1」を読めるようになり、その後3~4個くらいの数字が徐々に分かってくるといわれています。
また、「多いか、少ないか」の概念を理解できるようになるのも3~4歳くらいで、数量に関する認識能力が伸びてきます。例えば、「箱からみかんを3個出して」といわれると、3個出せるようになります。日常生活に必要な数字が徐々に身に付くころなので、クイズ形式で子どもと数遊びをするのもおすすめです。
4歳を超えると、さらに5の数まで分かるようになります。数字を数えるときも、1から順番でなくても「この数字はなに」と質問すると答えられるようになり、数字への理解がより深まりはじめます。
ランダムに質問された数字が理解できることは、数字の形や音を識別する能力がきちんと備わっている証拠です。難易度としては、簡単な文字や文章を理解するのと同じくらいとされています。
さらに、文字と数字が違うものだということを理解する子も増え、コミュニケーションの幅がより広がってくる時期です。
足し算ができるようになるのはいつから?
足し算は5歳半くらいにならないと難しいとされています。たとえ分かったとしても、合計した数が5以下になる足し算や、足す数字の片方が1の足し算など、初歩的で簡単な計算のみです。
5歳以上になると、10より大きい数字があることも理解できるようになります。10~20までの数字を数えられるようになり、認識能力が高まってくる時期です。
数字を覚えるには個人差がある
今回は、数字を覚えていく段階と年齢の目安を紹介しましたが、どの子も同じように進むわけではありません。子どもの成長スピードには個人差があり、数字を理解していく段階も異なります。また、子ども自身が数字に興味を持つかどうかも関わってくるでしょう。
ご紹介した内容はあくまで目安なので、記載内容と違うからといって過剰に心配する必要はありません。お子さまの関心や様子をみながら、日常生活のなかで自然と数字に触れる機会を増やしていきましょう。
まとめ
子どもは数字に関して、いくつかの段階を踏んで理解していきます。最初は数字の形を覚え、文字との違いを認識し、さらに足し算や10以上の数字を理解するなどして、徐々に数字の概念を身につけます。発達段階は子どもの興味の有無に左右されることもあるため、焦らず、少しずつ数字に触れさせてあげてください。