子離れできない親の特徴とは?子どものために今からできる対処方法
かわいい我が子のことが大好きであるゆえに、子離れできないような気がして不安に思う方もいるのではないでしょうか。子どもが心身ともにすこやかに成長するには、適切な距離で見守ってあげることが大切です。今回は、子離れできない親の特徴や、今から知っておきたい対処方法を解説します。
目次
子離れできない親の特徴とは
子どもに干渉しすぎてしまう
子どもがすることについつい口を出してしまう、失敗しないように先回りして準備や根回しをしてしまうといった行動をしている場合は注意しましょう。思いやりの強さから出る行動ともいえますが、成長に合わせた関わり方ができていないと、子どもが失敗から学ぶ機会が損なわれてしまいます。
子どもに対する期待が大きい
親自身の理想を無意識のうちに押し付けてしまい、子どもへ過剰に期待してしまうケースです。
例えば、「自分が続けられなかった習い事があるので、子どもにはしっかり続けさせてあげたい」「勉強の機会をたくさん与えてあげたい」と考える方もいるでしょう。
子ども自身がやりたいと思うことを続けさせてあげるのは良いことです。ただ、子どもの意志を無視して夢中で続けさせている場合は、子どもへの期待が大きくなりすぎているかもしれません。
子どもに依存してしまいがち
子どもを大切に思うあまり、自分を犠牲にしてでも子どもに尽くしてしまう場合も注意が必要です。「この子は自分がいないとダメだ」と強く思い込んでしまうと、過干渉や過度な期待に結びつくことがあります。
子離れできないと子どもにどんな影響がある?
自立を妨げてしまう
子離れできない親のもとでは、親がさまざまなことを先回りしてしまうことが多いため、子どもが自分の頭で考えて行動できなくなるケースがあります。「親の言うとおりにすればうまくいく」と考えてしまい、子ども自身が自分の力で生きていく力がつきにくくなるおそれがあるのです。
責任感が乏しくなる
重要な事柄を親が決めてしまう場面が続くと、子どもが自分の決断や言動に責任をもてなくなるケースがみられます。失敗しても「言われたとおりにやっただけ」と考えてしまい、自分がしたことに対する責任感が薄れてしまいます。
主体性がなかなか持てない
何でも親が口出ししてしまい、子ども自身がすべきことがわからない、自分の意志で積極的に行動できないということが起こり得ます。
周りから言われたことはできても、自分で考えて行動を起こすことができないと、子ども自身の世界や可能性を狭めてしまうことにつながります。
自己肯定感が低くなる
親が先回りして済ませてしまうことが多いと、子ども自身の失敗経験が少なくなります。結果として、失敗したときにひどく落ち込んでしまい、自己肯定感が低くなりやすい傾向に。打たれ弱く、挫折から立ち直れなくなる可能性もあります。
なかなか子離れができない原因とは?
子離れができない原因はさまざまありますが、まずは親自身の子どもへの思いやりが強いことがあげられます。小さくてかよわい赤ちゃんの頃から見ているからこそ、大切に思う気持ちが強くなるのは当然のことです。ただ、子どもが成長するにつれて、自身の人生を歩む力を身に付けていかなくてはならないことを忘れないようにしましょう。
親自身が寂しい思いをしていて、子どもの成長が生きがいになっている場合もあります。自身が子離れできない親に育てられた、逆に子どもに無関心な親に育てられたという場合は、子どもへの関わり方に影響が出ることも考えられます。
子離れも重要な子育てのひとつと認識して、子どもとの関わり方を見直してみましょう。
子離れは少しずつでも大丈夫!上手に子離れをするため対処方法
趣味を楽しむ
少しずつ子離れを始めるには、子育てから離れた楽しみを見つけることがおすすめです。趣味を選ぶときには「子どもが喜ぶから料理を勉強しよう」といった子どもに関する動機ではなく、あくまで自身が楽しめる趣味を見つけるのがコツ。子どもの成長にあわせて、子どもから離れて楽しめる時間を作ってみましょう。
完璧主義をやめる
子離れできない人のなかには、何事も完璧にしたい気持ちが強い人も見受けられます。自分自身はもちろん、子どもの失敗にも寛容になれないこともあり、お互いにつらい思いをしているかもしれません。
まずは子どもの失敗を見守ることから始めてみましょう。失敗しても責めたりせず「どうして失敗しちゃったのかな?」と一緒に考える機会を作ると良いですね。
子どもが困ったときにサポートする
親がサポートするのは、子どもが本当に困ったときのみにしましょう。子どもにとって、失敗やネガティブな経験は人として成長するために大切なことです。
成長するにしたがって、友達とのトラブルなど心配なことも多く出てきます。「すぐに謝ってきなさい!」と頭ごなしに指示するのではなく、子どもの言い分をよく聞いたり、相手の意見を聞くようにアドバイスしたり、子どもの立場に立って考えてあげることが大切です。
子どもの成長に合わせて子離れしていく
子離れは、子どもの成長とともに関わり方を変えていくことが重要です。子どもが心身ともに大きくなるのと同じように、親の考え方も一緒に成長しましょう。
乳幼児期~幼児期は、子どもの自己肯定感を高め、親子の信頼関係を構築する時期です。食事やトイレなどで失敗することもあります。失敗しないように先回りするのではなく、子どものやりたいように付き合ってあげるくらいの気持ちでいましょう。
学童期は、子どもにとっても世界がぐっと広がる時期。親自身も広い心で見守る姿勢を大切にして、必要に応じてサポートしてあげましょう。
思春期は、心身ともに成熟していく大事な時期であり、親にとっても子離れのチャンスです。子どもの意志を尊重し、応援してあげる意識をもちましょう。
まとめ
子離れすることは寂しく思えますが、子どもが豊かな人生を歩めるよう、親も少しずつ関わり方を変えることが大切です。
子どもが何かしら失敗をすると、思わず心配しすぎてしまうこともあるでしょう。しかし、失敗は子どもが成長していくうえで欠かせない経験です。子どもが自分の意志にしたがって行動していくためにも、何事も先回りせず、子どもの可能性を信じて見守ってあげるようにしましょう。