いつからいつまで?夜泣きの原因とその改善策
多くのママ・パパを悩ませる、赤ちゃんの夜泣き。成長過程のひとつとはいえ、夜泣きが続くのは大変ですよね。今回は、そんな赤ちゃんの夜泣きの改善策を、月齢ごとに考えられる原因と一緒にご紹介します。
目次
赤ちゃんの夜泣きとは?
赤ちゃんの夜泣きとは、特定の理由がなく、赤ちゃんが夜に泣いて眠らない状態をいいます。育児の悩みのなかでも、一番の苦労に夜泣きをあげるママ・パパは多いでしょう。
赤ちゃんの夜泣きは、はっきりとした原因がわかりません。個人差が大きく、比較的すぐに寝ついてくれる子もいれば、ひと晩中泣いて眠らない赤ちゃんもいます。
夜泣きは赤ちゃんもつらいものの、ママ・パパも十分な睡眠が取れず、疲労が溜まりがちです。なにをやっても泣き止まない焦り、近所への音漏れの心配などで、精神的なプレッシャーが大きいでしょう。
しかし、夜泣きでイライラしてしまうのは、赤ちゃんのせいでも、ママ・パパのせいでもありません。苛立ちを感じてしまう自分を責めすぎず、原因に合った対処方法を試していきましょう。
赤ちゃんの夜泣きはいつからいつまで?
赤ちゃんの夜泣きは、生後3ヶ月から生後1年半前後に起きやすいといわれています。とはいえ、夜泣きの時期や程度は赤ちゃんによってそれぞれ。2歳を過ぎても夜泣きしてしまう子もいれば、全く夜泣きがない子もいます。個人差があるということを覚えておきましょう。
月齢別でみる夜泣きの原因
結論からいうと、夜泣きの原因に「これ!」という明確な答えはありません。ですが、多くの場合、夜泣きの原因は赤ちゃんの体や脳の成長過程と関連があるのではないかと考えられています。ここでは、月齢別に考えられる原因をみていきましょう。
生後1ヶ月から生後4ヶ月の赤ちゃんの場合
生まれて間もない赤ちゃんは、体内時計が未発達です。私たち大人は朝になると覚醒し、夜になると眠るという体内リズムができていますが、この時期の赤ちゃんはまだそうではありません。そのため、睡眠のリズムがうまく取れず、短いサイクルで寝たり起きたりを繰り返しています。これが、この時期の赤ちゃんが夜泣きをするひとつの原因だと考えられます。
生後5ヶ月から生後6ヶ月の赤ちゃんの場合
この時期になると、赤ちゃんの脳は急激に発達していきます。そのため、起きているときに脳が受けた刺激を睡眠中の脳が処理しきれず目が覚めてしまい、夜泣きにつながることが考えられます。
生後7ヶ月から1歳前後の赤ちゃんの場合
この時期の夜泣きも、生後5〜6ヶ月の赤ちゃんと同様に脳の成長過程と関連があるといわれています。また、夜間断乳や卒乳をし始めている場合は、ママのおっぱいがないことにストレスを感じて夜泣きが酷くなるケースもあります。
このように赤ちゃんの夜泣きは、体内時計や脳の機能が成長過程にあり、上手に睡眠が取れないゆえに起きていると考えられます。
ですから、夜泣きを改善するためには、赤ちゃんの睡眠リズムを整えたり、眠りやすい状態を作ったりしてあげることが大事になります。
赤ちゃんが夜泣きをしたときの対処方法
それでは、赤ちゃんが夜中に泣いて寝つかないときの対処方法をみていきましょう。
赤ちゃんの欲求を満たす
まずは、赤ちゃんが欲しがっているものを考えてみましょう。赤ちゃんは言葉がしゃべれないため、泣いて不満や要望をママ・パパに伝えようとしているといわれています。
オムツを替えたり、母乳やミルクをあげたりしてみてください。さみしいときや、眠れずにイライラしたときに泣く赤ちゃんもいるので、抱っこしてあげましょう。
胎内に近い環境を作る
それでも赤ちゃんが寝つかない場合は、胎内に近い環境を作りましょう。たとえば、赤ちゃんはおくるみで包まれると安心し、寝つきが良くなります。そのほか、耳元で「シー」と囁いたり、ビニール袋を丸めてクシャクシャ音を聞かせたりするのも効果的です。
子守歌やお気に入りの音楽で気分転換をしても良いでしょう。エンジンの振動も赤ちゃんを眠りに誘うため、ママ・パパに余裕があれば、夜のドライブに出かけるのもおすすめです。
一旦赤ちゃんから離れる
赤ちゃんがどうしても泣き止まないときは、ママ・パパがいったん離れるのもおすすめです。赤ちゃんがただ寝ぼけて泣いているだけなら、そっとしておいたほうが眠りやすくなります。ママ・パパは赤ちゃんから少し離れて、リラックスしましょう。落ち着いたら赤ちゃんのもとに戻って、様子をみてあげてください。ただし、離れる場合は安全を確保し、目の届く範囲にはいるようにするなど、安全面の注意だけは忘れないようにしましょう。
泣き止まないことに焦って、赤ちゃんを強く揺さぶるのはNGです。赤ちゃんの脳は非常に柔らかくデリケートで、ダメージを受けやすいため注意しましょう。
赤ちゃんの夜泣きと向き合うポイント
赤ちゃんの夜泣きの原因ははっきりわかりませんが、成長に関連する生理的な反応といわれています。決して、ママ・パパの接し方が良くないわけでも、赤ちゃんの性格によるものでもありません。夜泣きは一時的なもので、成長するにつれて自然とおさまります。ママ・パパは自分のせいだと思い込まないことが大切です。
赤ちゃんの夜泣きがひどい時期は、時間をみつけてできるだけ休息を取りましょう。家事は手を抜いても大丈夫です。その分、睡眠時間をしっかり確保しましょう。十分に眠ると心身とも余裕ができ、赤ちゃんの夜泣きに向き合いやすくなります。
また、他の育児に関する対応と同様に、夜泣きの対応もママ・パパのどちらかに負担が偏らないよう、2人で悩みを共有して、一緒に対策を考えましょう。自分達だけでなく、実家のご両親、子育て支援センターやベビーシッターに頼るのも良い方法です。
夜泣きはご近所への配慮も必要になるため、音漏れ対策も必要です。防音カーテンや防音マットの活用がおすすめです。近隣と良好な関係を保って、子育てしやすい環境にできるとなおよいでしょう。
夜泣き改善の3ステップ
赤ちゃんの睡眠リズムを整え、眠りやすい状態を作るために、以下のことを意識してみましょう。
朝は7時までに起こそう
人間の体は太陽の光を浴びることで覚醒します。睡眠と覚醒のリズムを作るために、朝は7時までに起こす習慣をつけましょう。また、目が覚めたら太陽の光を部屋にとりいれるようにしましょう。
日中は活動的に過ごそう
日中は、お散歩に行ったり外で遊ばせたり、できるだけ活動的に過ごしましょう。大人でもそうですが、日中にたくさん活動して体力を使うと、疲れて眠りやすくなります。
また、お昼寝の時間を調整することも大切です。昼間にあまりお昼寝をさせすぎると、夜眠りづらくなってしまいます。
睡眠へのルーティン「入眠儀式」を作ろう
赤ちゃんが自然に睡眠態勢に入れるよう、「入眠儀式」を決めましょう。例えば、寝る1時間前にお風呂に入れる、ベッドに寝かせたら子守唄を聞かせるといったように、毎日同じ方法で寝かしつけをするとよいです。
また、できるだけ寝かしつける場所と寝かせる場所は同じにしてください。夜中に起きたときに寝ついた環境と変わっていると、赤ちゃんが混乱して夜泣きにつながります。
こうして睡眠儀式をルーティン化することで、赤ちゃんは「そろそろ寝る時間だな」と体で覚えていきます。
あわせて、就寝前にスキンシップをたくさんして赤ちゃんを安心させてあげることも大切です。
まとめ
赤ちゃんの夜泣きを完全に止めさせるのは難しいもの。また、夜泣きは成長に関連する生理的な反応でもあります。
ですが、「朝は7時までに起きる・日中は活動的に過ごす・入眠へのルーティンを作る」という3ステップによって、ある程度の改善が期待できます。また同時に、このような工夫をすることで赤ちゃんも快適に長時間眠れるようになるかもしれません。
ただし、これらをしても夜泣きをする赤ちゃんはいます。夜泣きをする、しないは個人差があるので、夜泣きがやまないからといってママ・パパはご自身を責める必要はありません。しんどいときは誰かの助けを遠慮なく借りて、それぞれの家族のペースで赤ちゃんを育てていきましょう。