2歳未満の子どもにマスクは危険!感染症が気になる時期の対処法は?
2歳未満の子どもにマスクは危険!
感染症が蔓延している時期でも、2歳未満の子どもにマスクをするのは危険です。なるべく使用は控えましょう。
2歳未満の子どもへのマスク使用を控えることは、公益社団法人 日本小児科医会の指針として公表されています。マスクは飛沫感染を防ぐのに有効な衛生用品として、これまでは小さなお子さんにも外出時の着用を推奨してきましたが、むしろリスクが大きいということがわかってきました。
2歳未満の子どもにマスクをおすすめできないのは、子どもの呼吸器の空気の通り道が、非常に狭いからです。マスクをすることで呼吸がしにくくなると、身体に充分な酸素を取り込むことができません。また呼吸がしにくくなることで、心臓への負担が増大することも指摘されています。
マスクがあることで嘔吐物が詰まってしまったり、マスクそのものを原因とした、窒息のリスクも否定できません。熱中症の原因にもなるため、子どもにマスクを使うのは控えましょう。
マスクは顔の大半を隠してしまい、顔色や口唇色、表情がわかりにくいのも問題です。身近にいる大人が子どもの変化に気がつきにくく、体調異変時の対処が遅れるリスクがあります。身体の機能が発達した3歳以上のお子さんにマスクを着用させる場合は、そういった体調の変化がないか常に気を配っておくことが大切です。
マスクが子どもの発達に影響を与えるリスク
マスクが子どもの発達に悪影響を与える可能性も指摘されています。
子どもは1歳くらいまでの間に、まわりの大人の顔をみることで喜怒哀楽の感情を読み取り、相手の気持ちを理解する能力を身につける必要があります。ですが、まわりがマスクをしていると表情を読み取る能力が育たず、良い信頼関係を築くことができません。
小学生でも、マスクをすることでお友達同士のコミュニケーションが取りにくいことがわかっています。相手の視点に立って考えるという、精神的な発達を促す時期なので、赤ちゃんや子どもの前ではできるだけマスクをとり、顔を見せることを心がけましょう。
マスクをして応対する場合は表情が見えないことを補うために、いつも以上にボディランゲージを活用してコミュニケーションを取ることをおすすめします。
2歳未満の子どもの感染症対策は?
2歳未満の子どもの場合は外出先よりも、家庭からの感染リスクのほうが大きいことがわかっています。一緒に生活する家族がしっかり感染を防ぐことで、子どもの感染も防げます。
家族に子どもがいる場合は、とくに念入りにマスクの着用、手洗いを実践することで、感染症予防に努めましょう。
万が一家族が感染症にかかった場合は、子どもとはある程度の距離をおいて生活する必要があります。その場合も手洗いや消毒を確実に行い、家庭内での感染を防いでください。
小さな子どもへの感染が不安なら、家族そろって「3密」を避けるのが一番です。子どもを連れての不要不急な外出は控え、密閉・密集・密接する環境に身を置かないことで、感染リスクを減らしましょう。買い物などで外出する場合は、まわりの人とのソーシャル・ディスタンスを保つことを意識してください。
2歳未満の子どもにマスクは不要ですが、外出する際は、まわりへの配慮も必要です。実際に他人がマスクを着用しないで外出していることに神経質になる人は多いです。
とくに過剰に反応する「マスク警察」と呼ばれる人もいるので、ベビーカーを使っている場合は日よけを下げて子どもの顔まわりを隠す、子どもの顔をパパやママの胸元に向けて抱っこするといった配慮をしてください。
まとめ
感染症の予防対策にはマスクを使うのが一般的ではあるものの、子どもにマスクは危険です。呼吸がしにくくなるため、使用は控えましょう。
子どもの場合は一緒に生活するパパやママが病気を寄せ付けないことで、感染を防いでください。