乳児湿疹にワセリンは効果的?正しい使い方を紹介
乳児湿疹の治療のために医師からワセリンを処方されたら、ママ・パパは正しい使い方を心がけましょう。赤ちゃんの皮膚はデリケートなので、肌トラブルを起こさないよう注意が必要です。
今回は、乳児湿疹にワセリンを使う理由と、ワセリンの正しい使い方や注意点について解説します。
目次
乳児湿疹にはワセリンがおすすめ
「ワセリン」とは、石油から精製する保湿剤のことです。とはいえ、ワセリンそのものに保湿成分や肌を整える成分が含まれているわけではありません。
ワセリンの主な目的は、肌の表面に油膜を張り、肌の乾燥を防ぐことです。内側からの水分蒸発を防ぎ、肌の潤いをキープするために使います。
ワセリンの油膜は汚れをはじくため、汗や汚れといった外部刺激から肌を守る効果も期待できます。こういった理由から、軽度の乳児湿疹に対してワセリンを処方する医師は多いです。
ワセリンの油膜は肌のバリア機能を高めるので、肌トラブルを起こしやすい赤ちゃんの肌にぴったりとなじみます。繰り返す湿疹の予防ケアにもワセリンは役立つので、活用してみてください。
乳児湿疹以外にも!ワセリンの使い方
ワセリンが石油由来の保湿剤だと聞くと、肌へのダメージが心配になる人は多いかもしれません。しかし、ワセリンは低刺激ですので心配には及びません。赤ちゃんから大人まで幅広い年代で使うことができます。
市販の軟膏やスキンケア剤の基材にも使われている成分なので、安心して活用してください。
日頃のスキンケア
ワセリンはベビーオイル同様に、日常的なスキンケアに使えます。赤ちゃんの頬や手足がカサカサになってしまったときや、白く粉を吹いた肌にも役立ちます。
そのほかにも、乾燥する冬の季節や、お風呂上がりなど、赤ちゃんの保湿を必要とする場面で塗ってあげるのが良いでしょう。
おむつかぶれの予防、改善
ゆるい便が続いて赤ちゃんのお尻が赤くなってしまったときの、いわゆるおむつかぶれにもワセリンが役に立ちます。赤ちゃんのお尻をきれいにウェットシートで拭いたら、やさしくワセリンを塗ってあげましょう。
おむつの擦れや便、尿の刺激から柔らかな肌を守り、悪化を防ぐ効果が期待できます。またおむつ替えのときに便がスルッと落とせるので、肌への負担も減らせます。
よだれかぶれの予防、改善
ワセリンは赤ちゃんの顔にも使えるため、よだれかぶれの予防や赤くなってしまった患部のケアにも活用できます。
ワセリンは無味無臭で、刺激が少ない保湿剤なので、油膜のバリアで料理が患部にしみることなく、嫌な味もしません。食事前の口まわりにワセリンを塗ることによって、赤ちゃんもご機嫌で離乳食を食べることができます。
また、油膜の効果で汚れが落としやすいので、食後の清拭でも赤ちゃんにかかる負担が少なくなります。
乳児湿疹にワセリンを使う際の注意点
ワセリンは便利な保湿剤ですが、自己判断で使うのは禁物です。ワセリンには肌を整える成分が含まれていないため、基本的に健康な肌向けの保湿剤だと考えましょう。
湿疹やかぶれの程度によっては、薬を使った治療が必要です。また、真菌性のカビが原因で起こるカンジダ皮膚炎のように、ワセリンでは対処できない肌トラブルや、ワセリンの使用で悪化しやすい症状もあります。
赤ちゃんの肌に湿疹やかぶれができたら、まずは医師からの診断を仰ぎましょう。塗る場所や使用量、タイミングなど、医師からの指導を守ったうえで適切に使用することが大事です。
ワセリンは医師の処方箋がなくても身近な薬局やドラッグストアなどで購入できますが、商品によって精製度が異なります。赤ちゃん用には、精製度が高い白色ワセリンを選びましょう。
まとめ
低刺激なワセリンは、デリケートな赤ちゃんの肌に使いやすい保湿剤です。乳児湿疹のほか、おむつかぶれや乾燥対策にも活用できるため、ご家庭に1個あると重宝します。
赤ちゃんだけでなく、大人も一緒に使えるので、ぜひ毎日のスキンケアに役立ててください。