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赤ちゃんの便秘…病院に行くべき目安は?便秘の解消法は?

赤ちゃんは便秘になりやすいということを知っていますか?
まだしゃべることのできない赤ちゃんは、自分でおなかの不調を訴えることができません。ママ・パパが異変に気づいて適切な対処をしてあげたいものです。
そこで今回は、赤ちゃんの便秘とはどのような症状なのか、病院に行く目安や予防方法・改善方法などをご紹介します。

赤ちゃんの便秘とは?どんな状態だと便秘なの?

大人は自分の感覚で「最近便秘気味になっているな」と判断できますが、赤ちゃんはそういうわけにもいきません。そこで、赤ちゃんが次のような状態になっていたら便秘を疑いましょう。

・いつもよりウンチの回数が減っている
・下腹部がいつもより張っている・固い
・ウンチが固い
・ウンチが少量
・母乳やミルクを飲みたがらない、飲んでもすぐに吐いてしまう
・ウンチをしようとする傾向がみえるのに痛がったり、泣いたりする
・おならがいつもより臭い

※赤ちゃんの排便ペースには個人差がありますので、単純に「○日間ウンチをしてないから便秘だ」と断定できるわけではありません。普段の排便回数や頻度とくらべて判断することが大切です。

赤ちゃんの便秘の主な原因

赤ちゃんの便秘は、便が固くて出にくい場合と、いきむ力が弱くて上手く出せない場合があります。また、排便のリズムや固さには個人差があり、成長にともなって変化もします。

赤ちゃんの便秘の主な原因を月齢別にみていきましょう。

生後1~4ヶ月頃

授乳期のウンチは、1回の量が少なめで、ゆるい液状です。この頃は、腸の発達による影響や、授乳回数・量の不足によって便秘となる場合があります。

腸の発達による便秘は、生後2〜3ヶ月頃、母乳栄養の場合に多くみられます。これは、消化器官が発達し、腸から水分が吸収されやすくなるために起こります。粉ミルクの場合は製品によって組成がやや異なるため、相性によっては便秘や軟便が引き起こされることもあります。

また、ミルクや母乳の摂取量が足りないと、水分や栄養が不足し便秘が起こりやすくなります。体重の増加がみられない場合や、授乳時間が極端に長く不機嫌な場合は、授乳の前後に体重を量るなど、授乳量が不足していないか確認してみましょう。

生後5~8ヶ月頃

離乳食が始まると、母乳やミルクの摂取量が減り、便の水分が少なくなって便秘になったり、初めて母乳やミルク以外のものを食べ、消化機能も未熟なことから、便秘がちになったりする場合もあります。
少しずつ大人と同じようなウンチに近づいていきますが、回数や形状はまだまだ変化が大きいです。なかにはウンチが固くなり、肛門が切れてしまう赤ちゃんもいます。

生後9ヶ月~1歳頃

離乳食が進み完了期近くになると、消化能力も高まり、ウンチの量や回数もだんだん定まってきます。食物繊維の多い食材を取り入れるなど、大人と同じような便秘予防の工夫で効果が出るようになってきます。反対に、好き嫌いや食事量のムラがあると、おなかの調子が変わりやすくなります。

また、日中の遊び方や睡眠リズムなどが便秘につながることもあります。食生活だけでなく、生活全体も含めておなかの調子を整えていく時期になります。

赤ちゃんの便秘、病院に連れていく目安は?

赤ちゃんがいつも通りウンチをしていないと、ママ・パパは心配になってしまいますよね。「すぐにでも病院で診てもらったほうがいいの?」と考える方も少なくありません。

ですが、過剰な心配をする必要はありません。というのも、赤ちゃんは、成長とともに腸が発達するにつれて、一時的に便秘になることがあります。1日、2日ウンチが出ないことがあっても、食欲があって元気に過ごしているのであれば、少し様子をみて、それでも解消しない場合には病院に連れていくようにしましょう。

ただし、次のような場合には、便秘の背後に病気が隠れていたりすることも考えられますので、すぐに病院で受診してください。

・生まれた直後からずっと便秘が続いている
・ぐったりしていて、熱や嘔吐がある
・排便時に痛みをともない出血するほどウンチが固い
・おなかがパンパンに張っている

もし受診をする場合は、医師に以下のポイントを伝えましょう。

・授乳、水分、離乳食の量、内容、回数
・ウンチの回数や固さ(できれば写真を撮影しておく)
・おならの頻度
・最後に出したウンチの状態
・げっぷが上手く出せているかどうか
・機嫌は良いか、食欲はあるか

便秘かな?と気になるときは、写真やメモに残し、受診時に赤ちゃんの状態を伝えられるようにしておきましょう。

赤ちゃんの便秘改善に浣腸(かんちょう)剤を使っても良いか

病院ではまず、授乳や食事内容、水分補給の見直し、マッサージなど、ホームケアを優先します。ホームケアで改善されないときは、赤ちゃんの状態に合わせて浣腸を行ったり、薬を処方したりすることがあります。

よくある浣腸剤のひとつのグリセリン浣腸は、即効性があり頑固な便秘に使われます。肛門から直接薬剤を入れて刺激することで排便を促します。浣腸剤を頻繁に使っても大丈夫か心配される方もいますが、ほとんどの場合、習慣化することはありません。

ただし使用については、医師の診断を受けたうえで行うことが大切です。市販されている子ども用の浣腸剤を自己判断で使用することは避けた方が良いでしょう。

おうちでできる、赤ちゃんの便秘の予防・改善策

便秘の症状はあっても食欲や体調・機嫌に大きな心配がないときは、まずはおうちで便秘の改善対策を試みましょう。

おなかをマッサージする

便秘かな?と思ったら、まずはおなかのマッサージをして外側から腸に刺激を与えましょう。
おへそを中心に平仮名の「の」を描くようにマッサージします。決して力を入れず、撫でるように優しく行ってください。
また、赤ちゃんを仰向けに寝かせて両足首を持ち上げ、行進させるような感じで左右の足を交互に動かしてあげるのも効果的です。このとき、太ももと膝がおなかにつくように動かすのがポイント。こうしておなかを押すことで腸が刺激されます。ただし、どれも赤ちゃんが痛がったり嫌がったりしたらストップしましょう。

綿棒浣腸をする

マッサージでもあまり効果がみられないときは、お尻の穴に刺激を与えて排便を促してあげましょう。
赤ちゃん用の綿棒にベビーオイルまたはワセリンをつけ、綿棒の先端部分がお尻の穴に隠れるくらいに差し込み、円を描くように刺激します。綿棒を奥まで入れすぎないよう十分に注意してください。こちらも、赤ちゃんが痛がるようでしたらストップしてあげてください。

オリゴ糖を与える

赤ちゃんにオリゴ糖を与えるのもおすすめです。オリゴ糖には、腸内の善玉菌を増やし腸の活動を促してくれる作用があるため、便秘改善効果が期待できます。粉末状のオリゴ糖を粉ミルクや白湯(さゆ)に混ぜて与えてみましょう。1日あたり0.5g〜1g程度が目安です。

オリゴ糖は純度が高く、口内で消化されにくい成分なので虫歯の原因になりにくく、まだ離乳食を始めておらずミルクや母乳しか飲んでいない赤ちゃんにも安心して使えます。

できるだけ体を動かす遊びをする

日ごろからできるだけ体を動かす遊びをして、便秘を予防します。

ハイハイや伝い歩きで室内を移動できるようになったら、動けるスペースを広くとり、たっぷり体を動かせるようにしてあげます。まだ自分で移動できない赤ちゃんは、抱っこやお座りなど体勢を変えてあげるのも良いでしょう。

また、薄着にして体の動きを妨げないこともポイントです。いきみに必要な腹筋の発達を促すためにも、厚着で赤ちゃんの動きが鈍ってしまわないようにしましょう。

離乳食に食物繊維を取り入れる

さつまいもやじゃがいもなどのイモ類、りんごやバナナなどの果物、青菜、きのこなど、食物繊維の多い食品を離乳食のメニューに取り入れてみましょう。

食物繊維の多い食生活とあわせて、湯冷ましや麦茶などで不足しがちな水分をこまめに補うことも大切です。

離乳食は食べ方や味覚を覚えるだけでなく、おなかを食べ物に慣れさせていく大切な時期です。食べる量や食品によっておなかの調子が変わりやすい子も少なくありません。便秘がちでも、離乳食を中断することなく、ウンチの様子を見ながら進めていきましょう。

まとめ

赤ちゃんの便秘は、成長とともに落ち着いてくるものがほとんど。日頃から排便の状態を把握し、おなかの不調に気づいてあげることが大切です。便秘でつらそうなときは、赤ちゃんの体調や機嫌を見ながら、ホームケアを行ってみてください。

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