赤ちゃんの歯ぎしりの原因は?対処法と受診のタイミングも解説
歯の生えはじめた赤ちゃんが歯ぎしりをすることがあります。ギリギリと音を立てていると心配になってくるものです。どうして歯ぎしりをするのか、歯ぎしりをはじめたらどうすれば良いのかと悩むママ・パパもいるでしょう。今回は赤ちゃんが歯ぎしりをする原因と対処法、医療機関を受診したほうが良いケースについて解説します。
目次
赤ちゃんが歯ぎしりをする原因
歯ぎしりとは、上下の歯をグッと嚙みしめたり、噛みしめたままギリギリと動かしたりすることです。歯ぎしりというと寝ているときにするイメージがありますが、起きているときに無意識に歯ぎしりをしてしまう子もいます。
激しい音がすることもあり、赤ちゃんの歯やアゴに負担がかからないか、何かストレスを感じているのではないかと不安になりますが、赤ちゃんの歯ぎしりはそれほど心配する必要はありません。
大人の歯ぎしりはストレスや顎関節症などと関係があるといわれていますが、赤ちゃんの歯ぎしりはストレスや病気とは関わりがないことが多いからです。
歯が生えはじめてむずがゆさを感じていたり、新たに生えた歯を使う練習をしていたりといった理由がほとんどでしょう。アゴの筋力を強化し、噛む力を高める役割もあるので、無理に止める必要はありません。
歯ぎしりをする赤ちゃんは全体の10~20%程度で、多くの場合、上下の歯が生えてきたころからはじまります。
(赤ちゃんの歯が生える時期の目安は、下の歯が生後半年ごろ、上の歯が生後8ヶ月ごろ)また、上下の乳歯が生えそろう2歳半ごろまでは歯ぎしりが続きやすいでしょう。
赤ちゃんが歯ぎしりをするときの対処法
赤ちゃんの歯ぎしりは、歯が生えてきたことによる成長の証のようなものです。大きな音がしても、あわてて病院に行く必要はありません。
睡眠中に無理やり起こして歯ぎしりをやめさせたり、歯ぎしりしないように叱ったりしなくても大丈夫です。噛む力の低下にもつながるので、無理にやめさせず見守ってあげましょう。
ただし、歯ぎしりによって歯に痛みを感じたり、すり減りや歯ぐきからの出血が起こったりすることがあるので、定期的にママ・パパが口のなかをチェックしてあげてください。なかなか歯ぎしりが止まらず心配な場合は、歯科医師に相談すると良いでしょう。
赤ちゃんの歯ぎしりで受診したほうが良いケース
基本的には心配する必要がない赤ちゃんの歯ぎしりですが、治療が必要なケースもあります。
場合によっては歯を守るために、「ナイトガード」というマウスピースのようなものを使うこともあるので、下記に該当する場合は歯科医師に相談してみましょう。
歯がぐらついている
歯ぎしりがあまりに激しいと歯に負担がかかり、ぐらついたりすり減ってしまったりすることがあります。そのまま放置すると歯の神経に炎症が起き、強い痛みが出る可能性があるので、早めに受診しましょう。
歯やアゴに強い痛みを感じている
長時間歯ぎしりを続けていると、歯やアゴが痛くなることがあります。歯ぎしりが多い赤ちゃんが原因不明でぐずり続ける場合は、歯やアゴの痛みをうったえている可能性があるので、歯科医師に相談してみると良いでしょう。
歯並びが悪くなってきている
歯ぎしりが激しいと、歯並びに影響することがあります。歯列がズレている、アゴの成長に違和感があるといった場合は歯科医師に相談してみてください。
出血量が多い、出血が止まらない
歯が歯茎に当たって少し血が出たものの、すぐに止まるようならそれほど気にする必要はありません。しかし、かなり出血していたり、なかなか血が止まらなかったりする場合は、歯ぎしりによって歯が欠けて口腔内を傷つけている可能性があります。
歯ぎしりが原因ではない可能性も考えられるので、できるだけ早めに歯科医師にみせたほうが良いでしょう。
まとめ
赤ちゃんが歯ぎしりをするのは、歯が生えてむずがゆい、噛む練習をしているといった理由がほとんどです。多少大きな音がしても、それほど心配する必要はありません。
ただし、歯がぐらついたりすり減ったりしている、歯並びが悪くなっているといった場合は、早めに小児歯科を受診しましょう。赤ちゃんの歯の状態に早く気づけるように、ママ・パパが定期的に口のなかをチェックしてあげてください。