インプランテーションディップが起こる時期と基礎体温の変化とは
妊活中の方の中には、基礎体温の変化に敏感になる方も多いのではないでしょうか。基礎体温に関する現象で、インプランテーションディップというものがあります。今回は、インプランテーションディップが起こる時期や基礎体温の変化について解説します。
目次
インプランテーションディップとは?
インプランテーションディップとは、「Implantation(着床)」と「dip(下がる)」を組み合わせて作られた言葉で、着床時期に基礎体温が一時的に低下する現象のことです。排卵後に続く高温期の途中に起こるとされています。
そのため、妊娠の期待がもてる兆候といわれていますが、体温の変動幅など、明確な基準はありません。インプランテーションディップが起こる理由も、医学的には解明されていません。
インプランテーションディップの症状
インプランテーションディップは、排卵後の7日目ごろに起こるといわれています。生理周期が安定していて、約14日高温期が続く場合は、高温期の真ん中あたりが目安です。一般的には1~2日ほど体温が下がった状態が続き、その後体温が上がっていきます。
もし、3日以上体温が低い状態が続く場合は、インプランテーションディップとは考えにくいです。3日を超える低体温は、低温期に入ったと考えるのが妥当です。
しかし、体調などによって微妙に体温が変化することも考えられるので、1日1日の体温だけでなく、全体の体温の上がり下がりを見ることが重要となります。
体温が下がる原因はインプランテーションディップだけとは限らない
前述のとおり、一時的に体温が下がるのには、さまざまな理由があります。ここからは、基礎体温が変化する要因について紹介します。
計測ミス
寒い部屋で過ごすと、体温が低く表示される場合があります。夏や冬など室温の上下が激しい季節は、体温の変化も大きくなるのです。なるべく正しく基礎体温を測るために、同じ時間帯や同じ環境で計測すると良いでしょう。
たとえば、起床後すぐに、布団の中で寝たまま計測するなど、環境的な条件を同じにすることで、より正確な基礎体温を知ることができます。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、女性の体調を大きく左右する要素のひとつです。心身の疲労やストレス、体調不良などが重なると、ホルモンバランスの乱れにつながります。ホルモンバランスが乱れると、基礎体温が下がることがあるのです。
黄体機能不全
黄体機能が低下していると、10~14日間続くのが正常とされている高温期が短くなります。9日間を過ぎると基礎体温が低下し、そのまま低温期に入る月が続くなど、黄体機能不全が疑われる場合は受診を検討しましょう。
黄体機能不全による高温期の短期化は、妊娠しにくい状態であるといえます。まだ不妊治療を開始していない場合は、不妊治療を始めることをおすすめします。
インプランテーションディップはあくまで目安として考えよう!
インプランテーションディップは、基礎体温に左右されるので、信ぴょう性は高くはないです。また、妊娠した人全員がインプランテーションディップを体験するわけではありません。基礎体温に一喜一憂するとストレスを招き妊活にも悪影響なので、参考程度にとどめておきましょう。
しかし、こうした些細な変化に気づくことが妊活には大切です。自分の変化に気づくためにも、普段から自分の体の状態を把握しておくことが重要となります。正しい方法で基礎体温をつけ続けることで、体の状態を把握しやすくなるので、毎日のルーティンに組み込みましょう。
まとめ
今回は、インプランテーションディップについて紹介しました。妊活と基礎体温は切っても切れない関係にあります。基礎体温の変化に一喜一憂する必要はありませんが、インプランテーションディップという現象があるということを参考程度におさえておきましょう。