赤ちゃんのうんちが緑色なのは大丈夫?要注意の色も解説
「うんちの色が緑色になっている……」「昨日と違う色のうんちが出た……」など、赤ちゃんのうんちの色の変化に気づいて心配になったことはありませんか?特に初めての育児では、些細な変化も気になるものです。今回は、赤ちゃんのうんちの色からわかる健康状態について解説します。
目次
赤ちゃんのうんちが緑色!これって大丈夫……?
赤ちゃんのうんちが緑色に変化して、「これって大丈夫かな?」と不安になるママやパパは少なくありません。しかし、赤ちゃんの機嫌が良く、体重も順調に増えていて、お乳もしっかり飲んでいるのであれば、心配する必要はないでしょう。
では、なぜうんちが緑色になるのでしょうか。実は、もともと黄色や明るい茶色だったうんちは、おなかの中に長くとどまることで酸化し、緑色に変化するケースがほとんどです。
また、腸内に存在する乳酸菌やビフィズス菌などのはたらきによって緑色になることもあります。赤ちゃんの消化機能はまだ発達途中なので、食べ物によってうんちの色が変化しやすいのも特徴のひとつといえるでしょう。
赤ちゃんの健康的なうんちの色は?
赤ちゃんのうんちの色は、発達段階や授乳方法によって変化するのが自然な流れです。ここでは、健康的なうんちの色を詳しくみていきましょう。
黒緑色
生後2~3日の赤ちゃんのうんちは、「胎便(たいべん)」と呼ばれる黒緑色のネバネバとしたものです。赤ちゃんが母親のお腹の中で飲み込んだ羊水や腸の粘液、胆汁成分などでできています。胎便は徐々に黄色や黄緑色の「移行便」へと変化していくため、生後すぐに黒緑色のうんちが出ても心配はないでしょう。
黄色~明るい茶色
黄色から明るい茶色のうんちは、赤ちゃんが栄養を吸収できている証です。
母乳で育つ赤ちゃんの場合は、マスタードのような黄色で柔らかめのうんちが一般的です。なかには粘液状のものが混ざることもあります。一方、ミルクで育つ赤ちゃんのうんちは、やや固めで小麦色〜明るい茶色を呈するのが特徴です。
白いつぶつぶが混ざったもの
白いつぶつぶが混ざったうんちは、生後3~4ヶ月頃の赤ちゃんによくみられます。白いつぶつぶは、母乳やミルクに含まれているカルシウムと脂肪分の固まりです。腸で吸収しきれなかった栄養分が排出されているだけなので、むしろ赤ちゃんが母乳やミルクをしっかり飲めている証拠であるといえます。
気を付けておきたい赤ちゃんのうんちの色は?
赤ちゃんの健康状態は、うんちの色に表れることがあります。下記のような色のうんちが出たときは、早めに病院を受診することをおすすめします。
赤
赤ちゃんのうんちに赤い色が混ざっている場合、血便の可能性があります。腸重積症や食物アレルギー、O-157などの細菌感染による腸炎の可能性も考えられるでしょう。
ただし、細い糸のように少量の血が混ざる程度であれば、消化の過程で起きる一時的な現象かもしれません。赤ちゃんの機嫌や食欲に問題がなければ、様子をみましょう。
黒
黒いうんちは、胃や十二指腸などの消化管上部の出血を示している可能性があります。生後1週間頃に、ゆるめの黒い油状のうんちが出た場合は、特に注意しましょう。「新生児メレナ」という、ビタミンK不足による出血性の病気の可能性があります。
白~クリーム色・灰色
新生児期に白いうんちがみられる場合、うんちに胆汁が適切に混ざっていない可能性があります。胆道閉鎖症や胆道狭窄症といった先天性の病気のサインかもしれません。白く、下痢を伴ううんちは、ロタウイルスのような感染症が原因となっていることもあるでしょう。
母子健康手帳の付録の「便色カード」を活用してチェックをすることも大事
母子健康手帳に付属している「便色カード」は、赤ちゃんのうんちの色を簡単にチェックできる便利なツールです。気になったときにはすぐに見比べてみましょう。早期発見が大切な病気の予防にもつながります。
まとめ
赤ちゃんのうんちの色は日々変化します。明るい茶色のうんちではなく、緑色のうんちが出たとしても、赤ちゃんの機嫌がよく、成長・食欲も問題なければ大丈夫でしょう。ただし、赤色や真っ黒、白色のうんちは病気のサインかもしれません。気になる症状があれば、母子健康手帳の便色カードで確認し、必要に応じて医師に相談しましょう。